日本ハム新庄剛志外野手(34)の最後の勇姿を見届けたいと自転車で鹿児島市を出発した男性が24日、札幌ドームで日本シリーズ第3戦を観戦した。元派遣社員新村(しんむら)智哉さん(27)で、新庄の引退撤回を求める日本縦断の旅を思い立ち、9月2日に自宅のある鹿児島市を出発。自転車が盗まれたり、軽トラックと衝突して救急車で病院に搬送されるなどのトラブルを乗り越え、札幌まで約2500キロを移動した。
試合開始の約6時間前、新村さんは札幌ドームに到着した。重さ約20キロのリュックを背負い、顔には無精ひげ。松葉づえ姿が痛々しいが、表情は明るい。「引退の撤回はないと分かってはいるけど、集めてきた寄せ書きを、何とか新庄さんに渡したい」と話した。
旅のきっかけは野球少年の言葉。7月下旬、知り合いの小学生が「新庄選手に現役を続けてほしい」と熱く話すのを聞いた。「ちょうど、何か生活がもんもんとしていて『何やってんだオレ』というのがあった」という新村さんは、新庄の引退撤回を求める寄せ書きを集めながら、自転車で約2500キロ離れた札幌に行く計画を思い立ち、派遣社員として勤めていた工場を辞めた。9月2日に鹿児島を出発し、毎日100キロ以上走破し、シーズン最終戦の9月27日までには札幌に到着する、と思い描いていた。
しかし、すんなりとはいかなかった。9月10日、広島県内のインターネットカフェの駐車場に止めていた自転車が盗まれた。予算は10万円しかなく買い替えられない。しかし、断念はしたくない。「盗まれたのも何らかの意味がある」と思い直して歩いた。札幌に到着予定だった9月27日は滋賀で迎えたが、そこで知人から「ママチャリ」を譲り受けた。再び札幌を目指し走りだした。
今月14日には、福島県内で知人から送られてきた長距離用の自転車に乗り換えてスピードを上げた。しかし、2日後の16日、宮城県気仙沼市内で下り坂を走行中に軽トラックと衝突して救急車で病院に運ばれた。愛車は前輪が壊れた。全身打撲で松葉づえなしには歩けなくなった。入院を勧められたが時間がない。「鹿児島までの交通費を負担する」という軽トラックの男性側の申し出に「札幌までの交通費を」と交渉した。電車を乗り継いで19日に札幌に到着した。
この日は新庄の応援に内野席から声をからした。「優勝で締めくくってほしい。11月には優勝パレードが計画されているそうなので、(札幌で)アルバイトをして過ごそうかなと思っています」と話した。
新庄選手。。。優勝しなきゃ。。ね!