主に、基本的・標準的な高校などで学ぶ化学反応式を初学者が正確につくれるようになることを目標とします。

 

化学反応式の左辺と右辺の原子の数があうように係数を定めます。まず左辺や右辺にどのような分子などが必要か検討することが重要です。

「アルミニウムに塩酸を加える」といった場合、

左辺にはAl、HClが必要ですが、右辺にはどのような分子などが現れるのか考えなくてはなりません。多くの金属は塩酸に溶けるとか、Alよりイオン化傾向の小さなHがH(水素ガス)になるのでは等の知識や考えを元にAlClとHがくるのではないかと推察します。

Al+ HCl → AlCl+ H

AlがイオンになるとAl3+,ClがイオンになるとClなので塩化アルミニウムはAlClと表せるといったことは知っているものとします。

後は係数を決定します。上記の反応式はAlの数以外左辺と右辺で原子の数が合わないからです。

aAl+bHCl →cAlCl+dH

a=c、b=2d、b=3cを解いて

2Al+6HCl →2AlCl+3H

これが「アルミニウムに塩酸を加える」の化学反応式になります。↑は、水素は水にほとんど溶けないので気泡となって出ていくといった意味で付け加えています。

 

 

反応において、陽イオンと陰イオンの組み合わせが代わる、といったものは予想が容易ですが、最低限の知識がないと反応後どのような分子ができるのか予想することが難しい場合があります。

以下の知識はおさえておく必要があります。(主に無機化学)

 

1.周期表の希ガスをのぞいて右上の原子程「電子を好む」、左下の原子程「電子を放出しやすい」という性質。

原子まわりの最外殻の電子が8個(Li等は2個)であれば安定するという性質に関係します。17族のハロゲンは電子の入る「あな」が1つ余っています。ここに電子を引っ張り込みたい、さらに原子数の小さなFとかClでは「あな」は+の原子核により近いわけでハロゲンの中でも特に電子を吸引する力が強い。

一方、1族のアルカリ金属は最外殻に電子が1個余っています。原子数の大きなKやNaは原子数の小さなLiに比べて+の原子核の影響がより小さく最外殻の電子は容易にどこかへ行ってしまいやすい。

 

2.イオン化傾向について知っておく

(K>Ca>Na>Mg>Al>Zn>Fe>Ni>Sn>Pb>(H)>Cu>Hg>Ag>Au)

 

 

3.酸の強さ、塩基の強さについて知っておく

HF<HCl<HBr<HI(電気陰性度のもっとも大きなFとの結合が一番強いので水溶液中で電離しにくい→酸性度が弱い)

スルホン酸>カルボン酸>炭酸>フェノール(有機で頻出)など

 

4.代表的な酸化還元反応の反応前後の化学物質について知っておく

5.揮発性の物質、沈殿する物質について知っておく

6.錯イオンについて代表的なものは知っておく

7.加水分解、脱水反応、熱分解等について理解しておく