雨上がりの朝、息子と主人と3人で近所へお散歩。

蜘蛛の巣が光に当たってきらきら。息子に「これクモさんのお家なんだよ。いつもは良く見えないけど、雨上がりには良く見えるね」と、話してあげると、「ママ、ここも!」「ここも!」と弾んだ声で教えてくれる。

息子といるとこんな些細な事すらもバラ色の幸せに思える。


「雨が降ったからカタツムリがいるかもね~」と私。でも案外見つからないもんだ~と思いながら歩いていた。

数歩後ろを行く息子のほうへ振り返ると、にこにこ笑って「ママ~、ちょっとおいでごらんよ(日本語の使い方間違ってる)」と、ぴょんぴょん飛び跳ねながら私に手招きしている。

息子の指さすほうへ行ってみると、あれー?全然気が付かなかった。うようよいるじゃん。かたつむり。頭もにょっきり出して進行中。

日本のカタツムリってもう少し殻の色が薄かった記憶だけど、私がこっちでみるカタツムリはたいていこげ茶色縞模様。ちょっと気持ち悪い。(でも、その嫌悪感は息子の前では見せないようにしているつもり)


「うわー、沢山いたね。良く見つけたね~」と褒めてあげると、息子は誇らしげに「ほら、ここも!ここも!」と1つ1つ指さして見せようとする。そんな息子は可愛い。。。が、私の内心は...カタツムリ...ちょっとキモイ。

子供の目線が低いからなのか、息子が真剣に探しているからなのか、私が素通りしたところにも、結構居たようで、何度も息子に呼び止められた。息子はカタツムリのことも真剣に可愛いと思っている。触ろうとするので、「採っちゃだめだよ。カタツムリも家族と一緒にいるのが良いんだからね」と、そのままにしておくように諭す。

ところが...

グシュッ… 


いや~な感触が靴の裏に。

「あっ 


息子の目の前で、母親の私がカタツムリを踏みつぶしてしまった~~~~。
想像を絶するほど気持ち悪い姿になってました。

息子、完全に凍ってます。

あああ、ごめんなさい。なんていうことをしてしまったのかしら?


母「ママ
、わざと踏んだんじゃないの~。ごめん~

息子「なんで踏んだの?」

母「わざとじゃないの~。ごめんなさい、カタツムリさん!」「で、でも。。。きっとこのカタツムリさんは新しいお家をすぐに探せると思う。。。」

カタツムリを息子の前で殺した、という事実を認めたくない母はなんとかごまかそうと必死です。

息子、私に踏みつぶされたカタツムリを相当近づいて、じーーーーーーぃっと見入っています。かなり気持ち悪い姿になっているというのに。

日ごろから、息子には動物や虫などには優しく接するように指導し、息子は生き物が大好きな心優しい子に育っています。そんな息子の前で、よりによってこの私がカタツムリの息の根を止めることになるとは...


母「きっとお家見つかるよ…。ママは見つかると思うな...


息子「でも...死んじゃったかもしれないよ」


母「...


がーーーーーーん 

息子「なんか寂しいな...


母「ごめんね~。ママ、そこにカタツムリが居たって本当に気が付かなかったんだ。」


もはや息子は言葉もなく、私に踏みつぶされたカタツムリをひたすら観察し続けています。

多分、動き出すのを期待しているのでしょう。


本当にごめんなさい...


罪悪感いっぱいで泣けてきます~~。