今日から夫は仕事始め。

私も今日の午前便で仕事が届くのをまって仕事始めでした。



夫を送り出したのが6:45。

寒いし。子どもたちもまだ寝てるし。


そのまま布団に戻ってしまおうかとも思ったのですが、「いかん! なまけてはいかん!!」と思いなおし(笑)、昨年から読もうと思っていた本を読みました。



「橋はかかる」 という本です。


作者は 村崎太郎+栗原美和子 の連名で、共著と言っていいのかな、こちらはご夫婦です。


タイトルで想像がつくように、この本は被差別部落のことが書かれた本です。


村崎太郎さんというのは猿まわし芸(反省猿/次郎)で有名になった方。

さすがの私でもテレビで見たことがあります。

ありますが、この方が被差別部落出身であることや、今どんな日々を送っているのかなどは知らなかったし、こういう言い方は申し訳ないけど興味のない、縁のない存在でした。



なので、自分が本屋さんでこの本を見かけたとしても手に取らなかった率100%です。



ではこの本がどうして手元にあるのかといいますと。



昨年の秋、アメブロでつながっているある方から 「ぜひちぇるさんにも読んでみてほしい」と いただいたのです。

というわけで、読んだらここに感想的なことを書こうと思っていました。



まず、実に読みやすい文章でした。


被差別部落出身の村崎太郎さん、彼の書きなぐった文章を、妻であり執筆のプロである栗原美和子さんが推敲し、まとめた本だということなので当然なのかもしれませんが。



私自身は同和問題といえば中学生の頃に学校の体育館で「橋のない川」という映画を見せられたことをうっすら覚えている程度で。



しかも、物語の本題に入る手前の「おじいちゃんが家族に虐められている」シーンを見て泣いてしまったという、ずれた記憶しかないような有様で。



その映画について、たとえば教師からどんな話があったとか、友だちとどんな話をしたとかいう記憶は皆無でございました。



その後10年ほども経ってから、たまたま山口県出身の人と知り合って被差別部落について少し話したことがあったっけ、ということをこの本を読んでいる最中に思いだしたというぐらい。




そんな私のような者にとってはとてもわかりやすく、ここをわかれば良いというポイントが書かれているように思えました。




村崎太郎さんが、そのお父さんが、そのおじいさんが

どのような家に生まれ、どのような人生を歩み、どのような涙を流したかまたは呑みこんだのか。

つらいことの連続の中にある人生。



後半まで読み進むと、抜けられないと思うような絶望ばかりを想像してしまうのでこちらも疲労してくる。




が。


彼のお父さんが猿回しを復興させた理由としての言葉を読むと、信じられないことにそこには「希望」があって。


親の持つ愛があって。


闘った者の持つ深い愛があって。




感動したので紹介します。




「人間であれ、猿であれ、ひとつひとつの生命は大切なものだ。その生命は≪この世に生まれてきてよかった≫と思えるように輝かなくてはいけない。生きていることが幸福でなければならない。これは理想ではなくて現実に保証されなければならないんだ。いいか、太郎。私は未解放部落に生まれてきて、差別という化け物にこっぴどくやっつけられてきた。そして傷ついた。けどな、部落解放運動に身を投じて闘う中で、あらためて生命の尊さを自覚したんだ。私は部落を解放するために立ち上がったのに、いつの間にか日本民族全体が愛おしくなった。いや、生きとし生けるもの、全てが愛おしくなった。これが私の人生の最大の収穫である。だから、私は猿回しを復興させることができたのだ」。







誰も恨まないの? と訊きたくなるような。



すごい。








読書感想文は苦手だす。






家族のことも自分のことも差別のことももっと考えたい 


そう思わされる本でした。



どうもありがとう。