今日、私のとこはどしゃ降りです おはようさん
昨日、肺ガン入院中のFさんに会いに行ってきた。
病室はよくある形の6人部屋(入ると左右に3つずつベッドが並ぶ)で、Fさんは奥の窓際。
同室に気分の悪そうな人もいないということで、初めて病室で話してきた。
Fさんも気分が良さそうで、職場の話などでそれなりに盛りあがっていたところ、隣の隣(いちばん出入り口寄り)のベッド方向から不穏な空気が。
急に会話が聞こえだしたのだ。
若い男「んなこと言ってねえよ!(大きい声)」
弱々しい女性患者「だって、あなたね……(聞こえない)」
若「なんでだよ!(大声)」
弱「人生っていうのはね……(いいところが聞こえない)」
若「それは!それはあなたの考える人生です!これは僕の人生の選択肢なんです!(大声まるだし、しかも急に敬語)」
弱「………(なにも聞こえない!)」
それが聞こえ出してからすっかりそっちに気が行ってしまい、Fさんに「……だよね?」と、なんか聞かれても「へ?」なんて答えちゃうぐらいの勢いで聞き入っていた。
Fさんも笑っちゃってる。
二人は親子だ、母と息子だ、それはわかる。
Fさんに口パクで「幾つ?息子?」と聞くと、Fさんが、座っている私の膝の上に「18」と指で書いた。
「進路」とか「漫画で食ってく」とか「僕の人生をそんなけちくさい考えで台無しにするんですか?」などと、息子は興奮気味に言い、
「トオルちゃんのところだって、見てごらん」「長男だけは大学に行かせようって頑張ってたでしょ」「もっと着実な方法で」などと、母さんは言っている。
トオルちゃんて誰? と 会話に飛び込んでいきたいような気持ちになりますたw。
ま、息子は漫画家志望、母は食っていけないからやめときー という会話だったんだけど、息子が大人ぶって敬語を使い始めたあたりから逆に幼稚さが露わになりw、母ちゃんは母ちゃんで「着実」とか「長男」とか「トオルちゃん(他人様)」といったNGワード連発するしで、どうにもならない様子でした。
母ちゃんは「病院に来てそんな話しないでよ」と哀しそうに言い、「そういう話をしなければいけないところまで来てるんです!」と大げさに言う息子。
やめれや その敬語w
そしてしまいには母さん、看護士さんに「さ…酸素おねがいします」。
おいおい!やめれやー
思えば私など、両親がいなかったおかげで好きなことをやってこられたのかな と今さらながら思い、高校生に自分は幼稚だなんていう自覚はないんですよ~んと思い、そういえば私の夫も高3進路決めのときは漫画家志望を貫き通したんだったよなーとか、ぼんやり考えていた。
やりたいことがあって、わかってくれない親を説得するんですね?
それはあなたがちゃんとやらなきゃならないことですよ、頑張りなさい。
母さんも元気になって息子と精一杯向き合って、精一杯闘ってもらいたいわ。
Fさんは、とうとう髪が抜け始めていた。
クズかごにもっさり、髪の毛が捨てられていた。
食欲もなく、体重31キロ。
あ、彼女はものすごく小柄で、身長140未満、体重も元々が33キロですけどね。
夕飯後に9種類の薬を飲み終えるところまでつきあって帰ってきた。
白髪を抜いていてチコクしそうになってる私は幸せ者ですかね。