うーたは本当に、うちに来た頃から様々な異物を食べた。
噛み癖の凄い子で、何でもかじった。
私や旦那も、何度もかじられた。
異物をかじるから、すぐに、ネットで理由と対策を検索したし、大人になっても、何度も調べ直したけど。
その癖は最期まで、完全に治ることは無かった。
お腹が空いてなくても、充分過ぎるほど、遊んだり構ったりしてても、異物を食べた。
一番最初に、違和感を感じたのは初日で。
当時は私の家のリビングは、ホットカーペットの上に、それよりも小さめなラグを敷いていて。
来て早々、ホットカーペットの周りのアルミ部分みたいなとこを、うーたはガジガジかんでいた。
それを、潔癖性気味の旦那が凄く嫌がるので、一番最初は、これを噛ませないように対策するのに苦労した。
その時はまだ、慣れない環境に来たばかりで、不安やストレスがあるだろうから、仕方ないと私は思っていたから、異物を食べる子という認識では無かった。
はっきりと、やはり変かも?と思ったのは、うちに来て数日目で。
一番最初に与えたおもちゃの毛糸のボール。
この、ほどけた毛糸を食べてるのに気付いてから。
でもまだ子猫だし、噛み癖もあるし、ストレスもあるだろうしと思ったし、その頃は、ゲージに入れるしつけをしていたから。
最初の頃は、まだまだ子猫だし、何をするか分からないから目が離せなくて。
一週間から2週間くらいは、私が寝るときと、お留守番中は、危なくないように、ゲージに入れてたと思う。
目が届くときは部屋に放して様子を見てたのだけど。
ホットカーペットの周りのアルミは、どんどんかじられて、なくなっていった。
かじったものを飲み込もうとするから、気付くとすぐに取り上げていた。
かじらないように、上から違うラグを乗せてみたりしたけど、自分でその下にもぐって、一番下のアルミを見つけては、かじってしまっていて。
それをした時に大きな音を出したり、私がしたと見えないように隠して、霧吹きをかけて、しつけをしたりした。
ダメだよという言葉を覚えてからは、ダメ!と注意するようにもした。
それでも完全には治ることは無くて。
初期より少しずつしなくなったけど、しばらくの間は、それが一番、良く噛まれていた。
猫はビニール袋が好きだけど、うーたはビニール袋自体には、あまり興味は示さず、その中身にばかり興味を持つ子だった。
だから、ビニール袋はその辺に置いていても、かじったりはしないけど、中身が狙われて、何度も、食べ物が食べられる被害にあった。
特に旦那は。
朝に食べたいパンやおにぎりを袋に入れてその辺に置いたりするから。
旦那の食べ物は何度も狙われた。
その為、私がその対策として、旦那の朝ごはんやおやつを入れる蓋付きのケースを買って、そこにしまうようにしてもらった。
うーたは突然、うちの子になったから。
その当時は、うちは猫を迎える環境では無かったから、そんな風にして、慌てて少しずつ変えていった。
毛布もかじったりしたけど、かじるよりも舐める事の方が多かった。でも、少しはかじられた後が残っている。
うーたが、食べてしまう異物により、一番被害が多かったのは旦那で。
旦那の靴紐や、旦那の洋服、旦那のマスク、旦那のバッグの紐、パーカーの紐、旦那のソファーなど。
ありとあらゆるものが、うーたにやられた。
何故なのか調べたこともあって。
フェロモンの匂いがどうたら…というのが、理由として、一番合っているような気がした。
旦那は全く体臭の強い人ではないけど。
猫は人間の何百倍もの嗅覚の良さがあって。
犬に近いくらい鼻が良いらしいから。
私には分からない何かの匂いが、うーたには分かって。
うーたがかじりたくなる匂いが旦那からするのだろうと思った。
何故なら、同じ場所に並んでる私の靴紐は一度もかじられた事がないのに、旦那の靴紐は何度も噛みきられてて。
私の洋服はその辺に脱ぎ捨てても噛まれたことがないのに、旦那の服は、脇の下や袖辺りを何度も食い破られてて。
私のパーカーの紐は、私が部屋着として着ているパーカーが何着かあるのに、抱っこしても狙われたことさえなければ、放置しても無事で。
だんなのソファーは爪とぎされてボロボロなのに、私のソファーは無事で。
うーたは、いつもちゃんと爪とぎで爪とぎしてて。
旦那のソファー以外の変なとこでは全く爪とぎしない良い子だったのに、旦那のソファーだけは、何度しつけても爪とぎしたし、ガジガジした。
だから、違う素材のソファーに買い替えたけど、それもすぐに、うーたの爪とぎの場所になった。
私のソファーは、毎日一緒にそこにいたのに、寝起きに少し伸びながら、本当に軽く爪とぎするくらいで、旦那のソファーみたいに、バリバリと本格的な爪とぎはされなかった。
私のリュックやバッグは、かじってるのを見たことなく、何処も被害に合わなくて。
むしろ、私のバッグには、良く、体を擦り付けたり、うーたが枕にしていた。
旦那は結構、高いものを好む人なので。
うーたの被害に合って、色々な物を新しく買い替えた。
靴紐は特に、何度もやられるから、旦那は、結ばない靴紐に変えたくらい。
うーたが色々と変なものを食べてしまうから、私は注意して、化粧品や細かいものなど、色々と、箱や引き出し、棚の中などにしまってたのだけど。
スライド式の引き出しを、うーたは、いつの間にか自分で開けられるようになって。
ある日帰宅したら、床にカップラーメンの入れ物が、穴だらけになって転がっていて、かやく等が飛び散っていて、びっくりした事もあった。
私がエコバッグに入れていたパンなども、エコバッグの入り口が下になるようにして、入り口が開かないようにしておいても、上手にあけられて、バッグの中から引きずり出してくる事もあった。
嗅覚が良いから、食べ物にはすぐに気付くので、うーたが絶対に口にしてはいけないものは、何でも冷蔵庫の中に隠した。
冷蔵庫を自力で開けられる猫はいないだろうし、うーたも冷蔵庫は開けられなかったから。
輪ゴムも、箱に入れて保管していたのに、いつの間にか箱を食い破って輪ゴムを加えてた時には、本当に焦って。
すぐに、箱ごとビニールに包んで、保管場所を変えて隠したりした。
ピクニック用のビニールシートや、床に敷く、パズルみたいに繋げるプラスチックみたいな素材の敷物も、バキバキと食べてしまうから。
最初の頃は、そういう敷物も使ってたけど、うーたが食べてしまうから全部捨てた。
私の携帯の充電器も、何度も先端をかじって、蹴り蹴りされて。
何回壊されて買い替えたか分からない。
細いコードは凄く狙われたし、うーたの感電が怖かった。
おもちゃで与えたぬいぐるみも、一日で噛み壊されて、中身の綿が出ちゃって。
何度も縫い直しても、またかじられて、綿が出ちゃうと、綿を食べちゃうから。
隙を見て取り上げては、縫っていた。
マタタビ入りのぬいぐるみも、すぐに食い破られて。
床がマタタビだらけになって大変だった事もあった。
そのマタタビは、拾ってジップロックに入れて、時々与えていた。
うーたはマタタビにはあまり大きな反応を示す子では無かったけど。
舐めたり、ゴロゴロして体につけたりしてた。
他にも多分、忘れてる、食べちゃった異物はあると思うけど。
思い出すと本当に、様々な物を食べてしまう子だった。
新しくしたばかりのラグも、うーたに何ヵ所かかじられて。
またすぐにボロボロになるだろうなと思ってたのに。
ボロボロになる前に、うーたに会えなくなっちゃったな。
以前にいた子達も多少は変なものをかじったりしたけど、うーたは本当に何でも食べちゃう子だったから、手がかかって大変だったけど。
対策したり調べたりするのも、凄くやりがいあるし楽しかったな。
うーたと出会えたのは本当に嬉しかった。
この写真のうーたは、目が光ってるし、全然うつりが良くないけど。
多分、ラグを変える時とかに撮ったのだと思う。
真ん中へんのアルミがないとこが、うーたにやられて酷いから、ヒラヒラしてると余計やられるから、切り取って無くなったとこ。