ウィルビウスに行ってきた。


正確には招待していただいたのだ。


数年ぶりのフレンチ。


行くと決まった日から心踊る日々が続いた。

業態は違えど、ちゃんとした店で働く身として、期待は膨らむ。


シェフとマダムのお二人で切り盛りされていて、

店内はとても清潔で何とも穏やかな趣き。



一皿目

アンチョビのクロワッサンとフルーツトマトのソルベ


焼きたてのクロワッサン、アンチョビ味。

この日は、各地で最高気温を記録した猛暑日だった。そこにひんやりとしたソルベは嬉しいアミューズ。

香ばしく温かいクロワッサンに、しっかりとトマトの味がする上品なソルベは食欲を増進させる組み合わせだ。



2皿目

国産ハマグリの直火焼き

熱々の殻を開け、ふんわりと立ち上る湯気は野趣あふれる。

殻ごと直火で焼かれ、中身は蒸し焼きとなり、凝縮された旨みを味わった。

シンプルながら、ごまかしの効かない料理だ。



3皿目
雲丹と人参のムース コンソメジュレ
クリアで涼しげ、滋味深いコンソメは丁寧な仕事がうかがえる。
雲丹の甘味、人参の風味、コンソメの滋味が互いをつないでいる。
三つ巴の味わい。


4皿目

ヒラスズキのポワレ 帆立と茄子 

サフランのチュイル添え

抜群の塩梅!

実はふっくら、皮はパリパリありきたりの表現だが、そのクオリティが素晴らしい。

チュイルにサフランを加えて、帆立との相性を高めている。夏の最盛期を迎える茄子を合わせるのも良い。


結果、美味しいものは疾風怒濤の様に食された。



5皿目

仔羊のローストとそのジュのソース 温野菜添え


小ぶりなラムラックをその挽肉と、更にクレピネットで二重に包んでローストされている。

実に肉肉しい。

ラムの風味とその溢れんばかりの肉汁を堪能した。

そえられているガルニチュールはその野菜ごとに火入れを変えて、素材のポテンシャルを引き出している。


6皿目


クレームブリュレ

ただただ、美味しい。

満腹でも美味しい。

滑らか、甘い、香ばしい、ほんのり温かい、泡のシュワっと感、アイスの冷んやり、、、

感覚で食す、食欲を満たす役割もあるが、幸福感が満たされていく。

優雅な時間、楽しい会話、合わせて頂いたシャンパン、ワインで幸福が増し、陶酔する。





7皿目

プチガトー

カヌレ、カスタード

カフェ


名残惜しいが食事と優雅なひと時が終わる。


あぁ〜、幸せ。


素晴らしいサービスとシェフの心のこもった料理、連れてきてくださった方。


全てがちゃんとしている。



食材の出所、料理法、サービスのクオリティ。

出来合いの物では作り得ない料理。

『ちゃんとしている』、言葉としては簡単だが、

ちゃんとしたものづくりは容易ではない。

真心と信念が必要だと思う。

生活の為の仕事かも知れないかもわからないが、それ以外の何かが伝わってくる。


最後に、連れてきて下さった方に感謝の意を込めて

このブログを書きました。

ご馳走様でした。ありがとうございました♪