認知症の母親を殺した、ひとりの男性のお話。

母と父、家族3人で幸せな日々を送っていた。ある日、父親にガンが発覚。後に父親は亡くなり、その年に母親は認知症となった。

認知症の母を始めは施設に預け働いた。そんな日々も長くは続かず、施設代が払えなくなり仕事を辞めて家で母を介護する覚悟を決める。保険金は退職金が理由で国からは降りなかった。

退職金が底をつきもう無理だと思った。「かあちゃん、ごめん。もうあかん。」と言うと母は「そうか。」と言った。

最後の親孝行にと、車椅子の母を京都へ観光に連れて行った。コンビニで菓子パンを買い、2人で食べた。車椅子の母が「こっちへおいで。」と言う。額に顔をつけ、母を抱きしめたあと首を締めて殺した。その後、自分も包丁で手首を切って自殺。と思ったその瞬間、人に見つかり自分だけが救われた。

彼は言った。「自分はお母さんを殺したが、生まれ変わってもお母さんの子供として生まれたい。」


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本当に大切な人に、今すぐ伝えるべきことはあるはずだよね。自分の悩みはなんてちっぽけなんだ。迷ってる暇なんかない。今を見つめ直そう。


🌸 chiharu 🌸