お疲れ様です

オンラインジャーナリズム会議の続き

アメリカではメディアが反トランプキャンペーンを張って真っ向から対立しています



トランプは
Media is the enemy of the people
メディアは市民の、人民の、敵だ

と言い放ち

これに対してマスコミは真っ向から対立



Yahoo!ニュースの対トランプ政権キャンペーン
Skullduggery
会議で特別セッションがありました


登壇した歴史家いわく
トランプ政権について本を書くとしたら
Un-presidented. 
大統領の失脚と、例を見ないunprecedented を
かけた言葉にすると言っていました


で、このセッションは終始トランプの悪口だったのですが


別のセッションで聞いたのは


アメリカの報道機関は2016年に
民意をまったく把握できなかった故に
トランプ政権を生んでしまった、という反省から
選挙報道を大きく改めようとしています

2016では出口調査も予測も意味をなさなかった
マスコミ不信で答えてくれない人、
メール投票で投票に来ない人で
集めた情報と実態が違いすぎる。

さらに、地元の声を拾おうと  ダイナーなどで
街声を拾おうとすると
記者が用意した質問が
聞かれてる人にとってちんぷんかんぷんで
まじめに答えてくれない。
(移民政策をキツくして国境に壁を作ると言っているがどう思う?の質問には
いいにきまってるじゃん、
なんでそんなこと聞くの?みたいな反応)



メディアもお客さんとの乖離のひどさを反省して
なんとかつながりを作ろうと

地元のラジオ局とツイッターと組んで
寄せられる声、ツイートを集め
地元の人が本当に知りたがっている関心ごとを
聞き出し、要望の多い話題の取材に当たったそうです。


また、地元の図書館と組んで小学生を呼び  
選挙について、投票について、
地元の候補者、政治について
知ってもらったり
質問を受け付けるなどもしているそうです
(これは参考になりました
若者の政治への関心のなさを憂いたり
投票率の低さを憂いたりする前に
メディアの方から関心を持ってもらう努力が
必要)



しかしこのskullduggery.で
みっちり1時間、
トランプの悪口を言いつづけた
パネリストたち


ヨーロッパからきた出席者からは
「ここまで大統領との関係が悪化するに至った
メディアの失敗はなんだったのか」
の問いが。


登壇者いわく

ー選挙キャンペーン前に、必要以上に
トランプネタを 報道し過ぎた。
トランプを出すと視聴率、アクセスが上がった。結果として追い風になってしまった

ートランプの言動に集中しすぎて
国民の関心が狭まってしまった。
アメリカ人はいま国際ニュースなどを
まったく知らない。
自分たちがどう見られているか
外国とどういう関係性か知らない。
視野の狭さがよりメディア不信を招く

ー大統領もメディアも信頼できない
アメリカ人はいま何を信じて良いのか分からない


一番怖いのは、トランプが去った後
果たして人々のマスコミ不信は解消するのか?
恐らくしない。
不信感だけは残る、と。





こんな話を聞いてきた後で考えるのは
日本だってマスコミ不信が進んでいて
皆んなが知りたいと思っていることに
答えていない、聞いていない。

話を聞いてほしいと思っている人は多いはず
メディアは、伝えるではなく、
聞くことから始めないといけないな、
と思いました