Q&A方式で副甲状腺機能低下症について挙げてくよニヤリ


Q.どんな病気?

副甲状腺ホルモンの分泌が低下することにより、副甲状腺ホルモンの作用が低下し、血中のカルシウム濃度の低下やリン濃度の上昇などが起こる疾患の総称。


Q.患者数は?

原因はいくつかあるが、甲状腺手術後などの術後性副甲状腺機能低下症を除けば、全国で約2,300例程度とかなり稀。


Q.病気の原因は?

遺伝子変異や副甲状腺への自己抗体により、副甲状腺ホルモンの分泌が低下する場合もあるが、現状では原因が分からない副甲状腺機能低下症もある。


Q.この病気は遺伝する?

副甲状腺機能低下症の一部で、副甲状腺ホルモン分泌を低下させる遺伝子変異が明らかにされているので

この場合は遺伝する事がある。


Q.どんな症状?

副甲状腺ホルモンは血液中のカルシウム濃度を上昇させるように働くため

副甲状腺ホルモンの作用が障害されると、主に血液中カルシウム濃度が低下することによる症状が現れる。

特に、テタニー発作と呼ばれる手指の不随意な筋収縮や、手足や口周りの痺れなどが多く見られる症状

痙攣は高度の場合には全身に及び、てんかん様の発作を示す事も。

また歯の発育が障害される場合もあるほか、白内障も起こりやすくなる。

情緒不安定になったり、イライラしたりといった精神面の異常がみられることも。


Q.どんな治療法?

活性型ビタミンD3製剤を服用し、血中カルシウム濃度をほぼ正常値に保つ。

活性型ビタミンD3製剤のみで症状のコントロールが難しい場合は、カルシウム製剤を併用。

薬を服用し、血中カルシウム濃度をほぼ正常値に保てば

症状はほぼ出なくなる。


Q.日常生活で気をつけることは?

薬の服用を中止すると、血中カルシウム濃度が低下し再び症状が出現するため

薬の服用は一生続けることになる。

活性型ビタミンD3製剤による高カルシウム血症、カルシウム製剤の腎臓への負担を防ぐため

定期的に検査を行い、カルシウム値の調整をする必要がある。



参考

難病情報センター


日本内分泌学会