美容院はと~っても大事
それもさることながら…
美容師さんはと~っても大事
なんですね。私の場合。
ひじょ~に不器用なんですよ。
わたし。
女子だというのに自分の頭を
思い通りにスタイリングできない…
かといってお洒落したくないって
わけじゃないから
そこんとこすべて
美容師さんに一任したい
ってわけなんです。
なので
そんな私の髪質をよ〜く分かって
そんな私の雰囲気に合って
そんな私でもスタイリングしやすい
髪型にしてくれる
美容師さんを一生かけて!
熱望している
わけなんでございます。
今から15年前…
千葉に住んでいた頃に
担当してくれた美容師さんが
とっても素敵な人でした。
背が高くシュッとして
かつ体格よく
黒ベースの服に黒髪。黒ひげ。
といったワイルド系。
一見するとコワモテ
なんだけれども
物腰も声色も柔らかくって
若い頃の私は怖いもの知らず
男女問わず、老若問わず
歯に衣着せぬ物言い
だったのだけれど
思ったことをぽんぽん言う私を
彼は面白がってくれまして。
持ち場を離れる時は…
「ちょっと待っててね」
な〜んて頭を軽くぽんぽんしてくれたり
誰もが勘違いしてしまうアレでございます
段差があると…
「気をつけてね」
と足元を気遣ってくれたり
帰る時は…
お店のドアを開けた手をそのままに
通るのを待っていてくれたり…
ドアを抜けて階段降りて
手を降って別れて…
ところが道路を歩いていって
振り返るとまだそこにいて
「バイバイ気をつけてね」
と見えなくなるまで
笑って手を振ってくれたり
するのですね〜
たぶん皆さんご経験済み
でもたぶん素敵な美容院に限りますね!
そうゆーの。
お姫様気分で
嬉しかったりするんですよね~
夫の転勤にともない
千葉を去ったのが15年前。
神奈川や大阪を行ったり来たりし
このほど15年ぶりに
千葉へ帰還しました
彼の連絡先は
当時入手して知っていたものの
その間連絡することはなく
連絡する理由はないですからねぇ〜
スマホに切り替えた時、
突如LINEのアイコンが現れて
遅咲きのスマホ愛用者です…
その写真が当時のまんまの
美容師姿であまりに懐かしかったので
すぐにメール
思ったら即行動!派
「変わらないですねー」
「千葉に戻るので時間ができたら
行きますね~」
すると
「楽しみー!!」
と返事が
ところがど〜も…
気まぐれなわたしなんですねぇ…
千葉に移って数か月経っても
一向に行く気配がない…
だって〜…コロナ禍で遠くの美容院通いを
やめてたからぁ〜…
「いつ来るの??」
と彼からメールが
そろそろ行かなきゃか…
とようやく観念して
行ってまいりました
観念って…
店内に入ると
入った途端!!
ひゃあ〜
素敵素敵素敵ぃーーーっ
と感動の嵐!
何このたっぷりの光ー
大きなガラス窓から
柔らかな光がたっくさん
入り込んでるじゃあ〜んっ!!
何この素敵なスタッフさんたちぃぃー
皆さんにこやかな表情で
テキパキ動いているじゃなぁ〜い!!
無駄のない動線。
適材適所に配されたモノたち。
わ~
やっぱり素敵なんだーっ
こうして15年の年月を
経ても変わらずに維持されている
入るなり感じられる
センスの良さ!
これまでにいろんなお店に通ったけれど
段チ(段違い)
あまりに理想とはほど遠い
お店ばかり見てきて…
もうそんな美容院なんて存在しないのか…
と悲嘆にくれていたから
こうして明確に提示される
彼の変わらぬ美容院像!に
その素晴らしさに!!
私は歓喜!
せずにいられなかったのです。
美容師さん、美容院に求めるもの…
受付の女性に案内されて
鏡の前に座ったわたし。
彼とは約15年ぶりの再会かぁ
その再会のきっかけを
作って自ら参上したわたし。
なんだか今更ながら
恥ずかしいことのように思えてきて…
行動が先。実感は二の次…
少しドキドキ。そして少し不安な気分で
わたしは待っていた。
すると…
「ぱーぷるちゃん、久しぶり~」
と声が。
来た
しかし…。
鏡越しに見たが…
ん??どこにいる??
ってまず認識できなくて。
近くにスタッフが数人。
鏡越しに見て取れるのだったが
その中にそれらしい人物は…
いなさそうだった。
「久しぶり。変わらないね~」
再び声がした。
うん。
確かに、これは彼の声だ。
と私は昔聞いた声の記憶を
頭の中から探して照合して…
ちょっとすかしたような
けれど…柔らかい…安心する声…
そうそう。この声。この声だった。
とうろ覚えから
確信を得たその時だった。
鏡の中から突如として
ひとりの人物が現れた。
椅子の背を掴んで
少し前かがみになるように
私を見つめている人物…
この人…???
しばし熟考。
え~っと…??
どちら様…でしたっけ?
しばし混乱するわたし。
マスク姿…ではあったけれども…
と同時にそれが
現実逃避だってことは
百も承知だった…
う…嘘でしょう???
勇猛な黒髪と黒ひげは
いずこにーーーぃぃぃ…
薄いおぐし(御髪)…
淡い紫色の白髪が
頭上にゆらいでいる…
かつては…
革製の道具入れを
吊るしていた腰のベルト。
そこに黒シャツをインしていたお腹が…
めっちゃ出てる…
金正恩か??と思わせる
シャツ出しスタイル…
テンションだだ下がり…
15年の年月って
こういうことなのね…
たしかに…
年齢を重ねたら
仕方ないことだってあるよ。
あるにはある。けどさぁ〜…
私だってねー
大きな手術を2度も経験したんだよー
怖ろしい思いだってしたし
苦痛に独り耐えて
頑張ってきたんだよー
あなたプロじゃん!
美容師のプロじゃん!
そりゃあ…
腕が落ちていないのは
仕上がりを見たら分かるよ。
分かるけれども
でもやっぱり美容師さんは
素敵でないとぉー…
紳士的な姿でお姫様気分を味わわせて
くれないとぉ〜…
あなたはカリスマ美容師って
自覚ぅーーーーーっ
ん~~~~
…これは改造計画だな。
ん~~〜〜
怒りが収まらんっ!