100円レコード(2) | cheerズ blog edition

100円レコード(2)

100円レコードが100円たる所以は要するにレコ屋から「ほぼタダで持っていっていいんですよ、ええいくらでも」と言われてるのと同じであって、つまり売り上げ戦力になりえないリストラ要因てことだろう。野球でいえば無償トレード扱い。それでもフックアップされない盤は容赦なく廃棄となかなかに悲哀を感じさせるものでもある。

 


海外のレコ屋に行くとやっぱり店先(店内じゃないところがミソ)の雨ざらしになったとこに無造作に置かれた1ドルレコードコーナーがたいていのところにある。但しここで面白いのが日本の事情とはまったくかけ離れた、「ローカル的にいらないもの」というラインナップになっているところだ。勿論、どこに行ってもビリージョエルとかエルトンジョンとか、誰がいまさら買うんだ的なものはある。それでもたまにまぎれてる掘り出し物は日本ではまず手に入らないものがある。そして興奮がそこにはある。ニューヨークのイーストビレッジの某レコ屋ではLife Sentenseのセカンドがあったし、サンフランシスコのバークレーではLag wagonの「Angry days」がいきなり出てきたりもした。逆を言えば外国人が100円レコを漁って本国じゃあまず出てこないものを拾い上げたりなんて話も聞いたりする。

 


つまり何が言いたいかというと、モノの価値なんてその時々でいくらでも変わるってことだ。100円の常連だった盤が何かのきっかけで何十倍もの価格設定でクレーツから店の壁へと移動されるだってある話だし、逆のパターンだって勿論よくある。例えば倉木麻衣のアナログとかモーニング娘。のとかね。その辺をうまく捉えたライムを示したのが、コーヘイJapanの「冬を乗り越えろ」。この曲結構好きなんだけど、そういえばこの曲が入った12インチも一時期に比べてかなり価格が下落したよな。