本日は第99回、占い師自身の価値観についてお話します。
あなたは占い師の個性を決める要素はなんだと思いますか?
ルックス的な要素ももちろん必要です。しかし、見た目が派手なだけで中身のない占い師はやがて飽きられます。
占い師の個性は、やはりリーディングの深さ、内容の伝え方、そして何よりお伝えしたあとの助言・アドバイスにあるのではないでしょうか?
助言やアドバイスには、占い師自身の価値観が大きく影響を与えます。
今回の動画では、助言・アドバイスについてお話をしていきます。
それでは本題に入ります。
前回までの動画で、相談の聞き方、他力本願にさせないこと、伝える順番についてお話をしてきました。それらを踏まえ、では次に「何を話せばいいか」というお話です。
占い結果を話せばいいんじゃないの?
と思った方。確かにその通りです。
しかし、ここで一旦考えて欲しいのですが、あなたの助言やアドバイスは、占いの結果とは別でお伝えしていますか?それとも占いの結果に混ざり込んでしまっていますか?
分かりにくいかもしれませんので、別の言い方をすると、リーディングをお伝えするときに、アドバイスの要素のカードが意味するものに、自分の価値観や思想を乗せてしまっているかどうか、ということです。
ここを意識できている人と、意識できていない人では、リーディングの説得力が変わってきます。
もちろん、助言やアドバイスの部分に占い師自身の価値観が乗ってしまうことは悪いことではありません。むしろ、占い師の個性を考える時、何を話すかは重要な要素です。
しかし、気をつけなければいけないことは、無自覚なままに占い師の価値観、思想をカードの意味に乗せてしまってお客様に押し付けていないか、ということです。
最も理想的なのは、アドバイスのポジションに出たカードは、カードの意味をそのまま読んで、それを踏まえた上で、別枠で占い師自身の信条に基づいたアドバイスをするやり方です。
スプレッドの動画などでもお話しましたが、カードのコンビネーションを考慮せずに、直感という名の思い込みでタロットをリーディングしている方は、リーディングそのものが、占い師自身の価値観や思想、もっというと普段からのものの考え方に必ず引っ張られています。
そして大体において、その思いつきはカードの意味と、占い師のアドバイスをごちゃ混ぜにして読んでいきます。
要はカードを使って自分の価値観を披露しているだけです。
ちゃんとタロットを勉強してリーディングをしている方は、極力その影響を少なくすることができます。カードの象徴からカードを読もうとするからです。
しかし、その後にも罠が潜んでいます。それは、カードのリーディングを踏まえ、助言やアドバイスをするときに、無意識に自分の価値観を押し付けてしまう罠です。
例えば、ですが、ワンドの10の場合。
良かれと思って取り組んできたことが、かえって自分の負担になっているというカードです。
これはそのまま読めたとします。
では、このカードが読んだ後に、どのような助言やアドバイスをするか。
相談者の状況など考慮せずに条件反射的に「手放しましょう」とか言ってしまっていないか、です。
他には、「ありのままのあなた」「すでに持っています」「もう答えは決まっています」「手を伸ばしましょう」などの言葉も危険ですね。
ポジティブな、前向きな建設的な助言やアドバイスは当然必要です。
むしろ、お客様を前向きな気持ちにさせてからセッションを終えるのが鉄則です。
しかしだからと言って、思考停止して条件反射的に前向きな助言やアドバイス、特に見られるのがふわスピ用語を使ってしまっては、焦点がずれてしまったり、魂が入ってなかったりしてしまいます。これは占い師の価値観云々というよりかは、思考停止で個性がないものに感じられてしまいます。
話が少しずれましたので戻します。
リーディング結果からどのようなアドバイスや助言を行うか。
これはスプレッドのアドバイスポジションのカードを読んだ後に、占い師の見解として話すアドバイスの話です。
ここに占い師の個性が出ます。言い換えると占い師の価値観が色濃く出てきます。
繰り返しますが、助言やアドバイスに占い師自身の価値観が乗ってしまうことは悪いことではありません。むしろ、占い師の個性を考える時、何を話すかは重要な要素です。
しかし、気をつけなければいけないことは、無自覚なままにカードの意味に占い師の価値観、思想をお客様に押し付けていないか、ということです。
例えですが、女性の幸せは結婚して子どもを産み育てること、という信条の占い師は、その前提で鑑定をするため、独身で仕事や趣味を極めようとしている女性の生き方に対して、どんなカードやスプレッドになっても、結局は否定しがち、みたいなことです。
最も顕著に出るのは不倫に対する考え方ではないでしょうか。
不倫の占いはお断りという占い師さえいます。
不倫で悩んでいる方に対して頭ごなしに説教するのはいかがなものかと思います。
不倫で悩んでいると一括りにしても、ダメだと分かって抜け出せないという方もいれば、倫理観ゼロの方もいます。不倫を肯定してほしい人もいれば、自分で自分を責め続けている人もいます。
占い師自身の価値観や信条は一旦置いといて、相談のヒアリングやリーディングは極力ニュートラルに保つという意識が必要です。
私であれば、公務員をメンタル不調で辞めてから自営業という経験から、メンタル問題での転職や副業などには「やっちゃえよ」的な思考の傾向がある、みたいなものです。
「それ言いがちだよな」というのを占い師自身が自覚できていれば、それを捨てる必要はないけれども、ヒアリングやリーディングの際に一旦脇に置いておくことはできます。
お客様の中には、「占い師の個人的な見解はいらないからカードはどう出ているのか」だけを求めてくる方もいれば、占い師が持っている知識からを参考にしたい方、占い師個人の考え方を聞きたい方、それぞれいらっしゃいます。
ですので、カードと個人的信条・価値観を切り分ける意識をしておけば、どのケースでも対応可能とななります。
何を伝えるかについては、認知バイアスの問題も絡んできます。
今回は専門的な内容は省略しますが、お客様が望んでいる言葉を察知して、それを無意識に選んで出してしまう、とか、自分が共感したものの反対の立場からは考えることができない、とか、そういった、占い師自身の思考の偏りも意識するといいかもしれません。
以上、いかがでしょうか。
今回は、占い師自身の価値観は大切にしなければならないが、無自覚なままに助言やアドバイスを行うのではなく、自分の価値観や思考傾向を把握しながらコントロールしましょうね、というお話でした。
今一度、ご自身について振り返ってみてください。
本日のレッスンは以上です。
これまでのレッスンの知識を使って、実際にどのようなリーディングができるか、あるいは自分の解釈が象徴から遠くなっていないか、そういったこともオンラインサロンや個人講座で確かめることができます。
本気でタロットを学びたい方はチェックを忘れないようにしてください。
次はいよいよ第100回、卒業検定をお送りします。