銭湯で学ぶマナーの本質 | 【Cheer Coach】企業研修・ワークショップ・コーチ 齋藤稚亜子(ちあこ)

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子供の頃、両親が共働きだったので、小学校低学年まで祖父母に育てられました。

祖父は浅草を中心にいわゆる演芸場を職場にするコマ回し。
祖母は下町の商店街の雑貨屋さん。
今の時代にはほとんどみかけない、紙袋とか、軍手とか、塗り絵とか、ローソクとか、お線香とか、そういうものを仕入れて売っているお店でした。

お店兼住居だった祖父母の家にはお風呂がなく、いつも町の銭湯に通っていました。
暖簾をくぐると番頭さんがいて、
黄色いケロリン桶があって、
浴場の壁には富士山の絵が書かれている、そんな「ザ昭和」な銭湯でした。

銭湯に行く時は常に祖母と一緒でしたが、
全く知らないおばさんから、銭湯でのマナーを教わったことを今でもよく覚えています。

湯船に入る前に、体洗いなさい。お湯が汚くなるでしょ。
体拭いてから上がりなさい。床が濡れるでしょ。
シャワーは下に向けなさい。他の人にかかるでしょ。

人の迷惑になるようなことはしてはならない、
具体的に何をすると迷惑になるのか、
そういうことを他人のおばちゃんかが教えてくれました。

もちろん身内である祖母も教えてくれていたと思いますが、
他人のおばちゃんに言われることの方が、
重みとインパクトがあって、
子供ながらに「ちゃんとしなきゃ」と緊張感があったのを覚えています。

こういう子供の頃の銭湯経験が、
「相手(他人)を気遣う」
というマナーの本質を教えてくれました。

大人になっても銭湯大好き。
人との交流のある、昭和な雰囲気の庶民の銭湯が。

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