小学生になって早2ヶ月。

みーちゃんは毎日楽しく学校に通っていた。


それが6月になって夜泣きがあり、寝る前にポツリと

「学校行きたくないな…」とつぶやく時が出てきた。

何かあったのか聞くと、クラスの1番仲良しの女のコがみーちゃんをひとり占めして、他の子となかなか遊べないらしい。そしてその子がみーちゃんに「昨日(習い事の)帰りのバスでみーちゃんがデブって話で盛り上がったんだ」と言ったらしい。

「え、そんな悪口、みーちゃんに言って良いのかな?普通みーちゃんに内緒じゃない?て思ったニヤリま、みーちゃん皆より大きいからね…言ったらヤダよって言ってるんだけど。みーちゃん、あっち行くよこっち行くよって言われて、やだなと思ってもついて行っちゃうから、みーちゃんが悪いなぁと思ってるんだ。でも仲良しなのにどうして悪口言うんだろう?」とみーちゃんは淡々と話す。

「なにそれ!!いや、みーちゃんが悪いことなんてないよ!ちゃんと嫌だって言ってるんだし、偉いよ!そもそも、デブとか人に言われるのは違う!!しかも皆で盛り上がったって誰と⁉それをわざわざ言ってくるのもおかしいじゃん、嫌な気持ちしかしないじゃん、そんなのひどいよ…!先生に言った方が良いよ」

ママは最初怒っちゃって、もちろんみーちゃんに怒ったわけじゃないんだけど、みーちゃんはそれからその話をあまりしなくなってしまった。「帰りのバスだから、学校の事じゃないから先生に言わないでいいよ…」とみーちゃんに言われて、ママはどうしたら良いかわらかなくてずっとモヤモヤしていたけど、掘り返したらまた傷つけちゃうかもしれないと思うと聞けずにいた。

みーちゃんはどんなみーちゃんでも、こんなにかわいいのになぁ…


それからしばらくして、みーちゃんは「じゃじゃーん!」と笑いながら図書室で借りてきた本を見せてくれた。『ジュニアの正しいダイエット』ママは「えー!痩せなくても良いんだよ、みーちゃんは成長期なんだから」と笑いかけながらも、少し涙が出てしまった。バレないように拭いて、一緒に中身を読む。みーちゃんは普段から好き嫌いなく食べてるし、よく寝てよく笑い、暴飲暴食もしていない。週3スイミングでガンガン泳いでいるし、筋肉もついてる。

「みーちゃん、みーちゃんがなおすところなんてないよ、この本に載ってることは全部クリアしてるし、何よりみーちゃんは健康だから人より大きくても大丈夫なんだよ」と言うとみーちゃんは「でも少し小さくなったらかわいいのになぁ」と言う。

それを聞いて思い出した。ママも昔から大きかったから、あだ名が「黒豚」だった事。嫌だったけどやめてもらえなかったこと。小さい子ってかわいいなぁとずっと思っていたし、憧れてた。細くて小さい子は得だなぁって昔から思ってきた。白くなりたいなぁて思ったりもしてた。みーちゃんがなりたい自分に向かって何かしたい気持ちは、立派だなぁと思うし、尊重したい…みーちゃんとママは、ご飯はそのまま、おやつをフルーツに替えてみる事にしようと決めた。


「細くなった?」「細くなったかな?」と鏡で足を見たりしているみーちゃん。「かわいい顔だったら良かった、みーちゃん可愛くないから」と言うみーちゃんに「えー!どうして、みーちゃんは毎日かわいいよ」

「最近ね、その子が他の子にもみーちゃんをデブって呼んでいいよって言って、5人くらいに言われるんだぁ」

はぁ⁉なんだそれっ!!!!ママはもうわなわなムカついちゃって悔しくて悔しくて。こんなにかわいい、大事なみーちゃんの自尊心を傷つけるなんて、許せない!!

ママ、やっぱり先生に話す!とみーちゃんに宣言して、連絡ノートにバーって書き込み、下校時に迎えに言って先生と話す事になった。


先生は、全然気がついていなかったです、すみません。教えてくれてありがとうございますと言って、まずみーちゃんに詳しい話を聞いてくれた。

「みーちゃんが我慢してたの気が付かなくてごめんね、これからは嫌な事言われたらすぐ先生に言ってね」と言われ、みーちゃんはホッとしたように笑った。

その子にも先生が話してくれると言い、ママはクラスでも色々な特徴の子がいる事を認め合って欲しいと伝えた。


みーちゃん、みーちゃんがどんなでも、ママはみーちゃんが可愛くて大事なんだよ。そう話したらみーちゃんは「…そう?ホント?…嬉しいなぁ…」と照れながら笑った。先生に言ってもらった言葉で、安心してママの言葉も届くようになった。

みーちゃんが気持ちよく眠れるようになると良いな