例えば、明日折り紙を忘れたら一緒に折ろうって約束していた○○ちゃんが悲しむかもしれない。嘘つきって言われちゃうかもしれない。とか。
実際には既にランドセルに折り紙を入れたし、忘れたりしないのに、寝る前にふと不安になるそうだ。
まぁ気持ちはわかる。大人だってありもしないところまで掘り下げて勝手に不安になることがある。ママも過去にどうしたかに囚われる事が多い。過去なんて1番どうにも出来ないのにね。
「みーちゃん、折り紙はもうランドセルに入れたから大丈夫だよ。心配ない。それに間違いやうっかり忘れることは『嘘つき』じゃない。」
「でも、皆すぐ『嘘つき』て言うんだもん…みーちゃんはそう言われたらヤダ。」
「まだ言われてないじゃない。それにもしもそう言われたとしても、それは相手がたくさんの種類の言葉を知らないから『嘘つき』って言うしかなかったんだよ。だからその言葉に意味なんてないよ」
それでも(母からしたら)謎の不安感で眠れないみーちゃんに、思いついた事を話してみる。
「みーちゃんが飼ってる、悲しい魚と嬉しい魚がいるとして、悲しい魚はみーちゃんの悲しい気持ちが大好き。悲しい気持ちをもっと欲しい食べたい!!ってどんどんみーちゃんを悲しくさせて大きくなっちゃう。そのうち大きくなりすぎてみーちゃんも食べられちゃうかもしれないし、もう一匹の嬉しい魚はご飯が無くて干からびそう。みーちゃんはどうする?」
「…嬉しい魚にもご飯あげたい」
「だよね。みーちゃんすぐに嬉しい気持ちになる?」
「…まだならないね」
「みーちゃんが嬉しい時ってどんな時?」
「ママが一緒にいるとき。プールに行くとき。100点採れたとき。美味しいもの食べたいとき。あとおふとんで眠るとき。」
「あれ、みーちゃん嬉しい魚にご飯あげれるじゃん。おふとんで寝るところだし、夕飯も美味しかったし、今日はプールにも行ったし、今ママと一緒だし。」
「ホントだ…!気がつかなかったぁ…そしたら悲しい魚はどうなる?死んじゃう?」
「死なない、でもご飯が貰えないと小さくなるよ。悲しい事はさ、ほっといても必ず起きると思うんだよ。でも嬉しい事は気が付かない時ってあるでしょ?今みたいに。嬉しい事があったのに、嬉しい魚にご飯あげなかったら可哀想だよね。だから悲しい魚にご飯をあげることになったら、その何倍も嬉しい魚にご飯をあげてね。」
「わかった。そのお魚さんたちはみーちゃんの中のどこに住んでる?」
「どこだろうね。気がついて大事にしてやってよ」
「そうするね。」
みーちゃんはどんどん心配になる時がある。
そんな事へっちゃら、大丈夫!て思えなくて前に進めない時がある。そして、そんな自分を悲しく思う時がある。でもちょっとづつ大丈夫を積み重ねるしかないよね。小さな「大丈夫」の石を置いて歩いて、迷った時にこれはまだ大丈夫だってわかると良いよね。
その大丈夫は、ママがあげられるものばかりじゃなくて、1番長持ちするのはみーちゃんが自分で自分にあげる「大丈夫」なんだよ。
みーちゃんのお魚が、どちらも大切にされますように。そしてお魚は狭い水槽では無く、無限の中で育ちますように。
