「ねぇママ?はやくたべたら?」
食後に、貰い物の桃をはんぶんこして食べていたら、
みーちゃんが急にママのお皿を覗き込む。
「みーちゃん自分の食べてよね、ママあげないからね」
「まだなにもいってないよ」
ササッと食べちゃったら、みーちゃんが
「ズルいなぁ」
ずるくないでしょ!はんぶんこなんだから!
「…でもみーちゃんモモすきだし」
「…え、ママも好きだし。」
「じゃぁたべもので、なにがいちばんすき?みっついって」
「え!?(1番をみっつ!)えーと、茶碗蒸しと、桃と、苺」
「みーちゃんは、 ラーメンとカレーと、寿司」
……うん、そだね。
「あれっ、モモはいってなかったね」
あははと笑うみーちゃん。

「でもさーおとななんだから、がまんしたら?」
「え、やだよ」
「なんで?おとなはがまんできるでしょ?」
「そんな事無いよ、ママ我慢したくない。」
「そんなこといってー!」
「大人にも人権があるもん」
「じんけんて?ママにんげんでしょ」
「そー。人権て人間が自分の気持ちを大切に生きる権利の事」
「けんりとか、そういうのはみーちゃんわかりません」
「じゃ覚えてください、はんぶんこはママの権利」
納得いかない顔をして、みーちゃん口を尖らせてる。

「あーぁ、みーちゃんモモひとりでたべたかったなー」
「そもそもみーちゃん、ちゃんと欲しいって言ってないよ」
「いわなくてもくれるかとおもって」
「くれないよ。欲しいものは欲しいって言わなきゃ。
食べたいなーとかズルいなぁじゃなくて、
もっとちょうだいって素直に言ったもの勝ちだよ。
なんでもそうだよ。欲しがる人の所にしか来ないよ」
美味しいものだけじゃなくて、
チャンスや恋やなんやかんや、みんなそうだ。

「ほしいっていっても、もらえなかったら?」
「そりゃまぁ、あげるかどうかは向こうが決めるからね」
「じゃママはやっぱりモモくれないんじゃん!」
「だね。」

みーちゃんは
「もういっこのモモは、あしたのあさ、はんぶんこね」
と言って寝ました。
みーちゃんがいろんなものを積極的に欲しがって、
どんどん貰いに行ける人生でありますように。