『教育の方法 』佐藤 学
(放送大学叢書)





かなり面白い。
経験値がないと難しい事が多いのでたぶん1/3くらいしか理解していないと思うけども!

夏に開催する大きなイベントを企画していて、そこでこの本からヒントを貰った。今回は国際協力に関する対話型のイベントなのだが、こういうのは企画もイベントも面白い。
そこには多くの学びが潜んでいて、思考と思考、人と人あらゆることを結びつけるからだ。それは言葉にすれば当たり前のことだが、なかなか素敵なことだと思っている。



  学びには二つの伝統があります。一つは「修養」としての学びの伝統であり、もう一
  つは「対話」としての学びの伝統です...

—当たり前だがイベントはこの後者と認識できる。

  ...「対話」としての学びは、ソクラテス「産婆術」以来の伝統を有し、対話的コミュニ
  ケーションによる学びの実践として継承されています...私は、学びを三つの次元の対話
  的実践として定義しています。第一の次元は、対象世界(題材,教育内容)との対話的実践
  です。この実践は認知的文化的実践です。第二の次元は、教師や仲間との対話的実践で
  す。学習者は決して単独で学んでいるわけではありません。教師や仲間とのコミュニケ
  ーションを通して学んでいます。この実践は対人的社会的実践です。学習者は題材や教
  室の仲間と対話するだけでなく、自分自身とも対話し自らのアイデンティティを形成し
  ながら学びを遂行しています。この実践は自己内面的実在的実践です。このように学び
  は、対象世界(題材,教育内容)との対話(認知的文化的実践)、他者との対話(対人的社会的
  実践)、自分自身との対話(自己内面的実在的実践)の三つの対話を総合した実践です。

  すなわち、学びは「世界づくり」と「仲間づくり」と「自分づくり」を三位一体で追求す
  る対話的実践です。