少し前に読み終えました。
圧倒的なエンターテイメント性というか、これまで「文学は文学で、映画は映画で」、みたいな、何らか無用な棲み分けや暗黙の了解があったのを、「なんで?」的な精神で、著者は叩き壊している様な気さえします。
もしくは、そもそもそんな棲み分けや暗黙の了解など気にもしていないのでしょう。
それがそもそもの、あるべき姿だと思います。
良い意味で、「胸くそ悪くなる描写」も満載。
そして、惜しみないオマージュ。タランティーノ以降の「パクリ」と呼ばせない引用元への深い愛情もとても潔い。
まるで映画を観ている様な、って言うと陳腐ですが、まさにそういう感覚で一気に読んでしまいます。

日本人の宗教観や、巷に数多ある新興宗教へのまるで攻撃や強烈な皮肉の様なメッセージには、ヒヤヒヤしながらも、思わずにんまり。
誰でもすんなり読めるエンターテイメント作でありながら、その実、実は読み手に高いリテラシー(含むサブカル分野)を求める作品でもると思います。
求めるというよりは、むしろその方が楽しめるというべきでしょうか。
何にしても、時間を忘れる事は確実だと思います。

シリーズ前作である「さらば雑司ヶ谷」や、著者の他の作品と共に、近年稀に見る超お勧め。
巷で流行っている、下らん小説なんて、読めなくなっちゃいますよ。






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