
『くちづけ』
原作・脚本 宅間孝行さん
監督 堤幸彦さん
知的障害者が入居しているホームにやってきた
父と知的障害の娘の話。
冒頭から男達の、大人なのに子供みたいなやりとりから始まったから、すぐにホームの住人だって分かった。
中でも主演の宅間さんの演技に見入っちゃった。
『タイガー&ドラゴン』ってドラマで
渋いヤクザの若頭役をやってたのに、ここでは小学館の男の子みたいだったんだもん。
私にこういう特殊で細かな演技できるかな…なんて自問自答しながら見てたけど、それどころじゃなくてだんだん話に引き込まれてしまった。
知的障害の娘と余命3ヵ月の父親。
見てて話のオチが予想できるくらい分かりやすいんだけど、それでも見てしまう。
純粋な心で生きているホームの住人達のやりとりにたくさん涙を流しました。
続いて観たのが
うちにある舞台のDVD。
東京セレソンデラックス
2007年に上演された『歌姫』

これも宅間孝行さんの作品。
昔、テレビドラマ版を見たけど
舞台では宅間さんが主演なので舞台版を引っ張り出して見ました。
戦後、記憶をなくしたままある家族とくらしている男がいて、そこの娘に結婚を申し込もうかって時に、奥さんが現れるの。しかも子供がいることも分かる。悩んだ結果、子供と生きていく覚悟を決めて昔の記憶が戻って、逆にここでの記憶をなくしたふりをして娘に別れを告げるっていうストーリー。
ドラマでももちろんめっちゃ泣いたけど
舞台では見せ方が違ってまた良かったな。
細かく説明しなくても男の揺れ動く気持ちが切なかった。
『くちづけ』も『歌姫』も
ハッピーエンドじゃないの。
ラスト、男の人にひどい選択をさせる。
でもただの悲しい物語じゃないんだよね。
迷って考え抜いた結果、つらいけど自分がそうするしかない。
優しさゆえにそういう選択をしなければならなかった男の人の悲しさとか、切なさとかそこがものすごくつらいくてでも共感できて一緒に泣いちゃう。
だから見終わった後、重い気持ちにならないのかもしれないな。
見てみてください。