風が強く吹いている。

おもむろに窓を開ける。

日中の雨は止み、ムシムシしていた空気もいつのまにかひんやりとしている。

黒い空を流れゆく灰色の雲。

その雲の底に浮かぶ橙色の月。

まるで夕日のように赤く染まっている。

何とも言えぬ風景だ。

夜空を見上げる私に吹き付ける風。

何か不吉な空気さえ感じさせる。

私は胸に何とも言えぬ不安を抱きながら夜空を見上げ続ける。