オンとオフ | 自然の力はプライスレス

自然の力はプライスレス

まりんとの生活っぷりなどなど。

Sさんと二週間ぶりに再会。

前回のトレーニングの時に出された宿題、犬の腕立て伏せを発表する事になった。

犬の腕立て伏せとは、座れと伏せのコマンドを連続で出す事。

会社から帰宅してまず最初に繰り返し続けていた。

最初は座ったよ、伏せたよ、といちいちおやつを要求していたのが、段々私がオッケーと言うまで繰り返せるようになっていた。

二週間分の成果を発表しようね、まりん、と意気込んでコマンドを出したが、まりんは拒んだ。

??地面が濡れてるから嫌なのかしら。。。??

先生が怖いから気持ちがそぞろなのかしら。。。??

色々な匂いが気になって訓練どころじゃないのかしら。。。??

私は戸惑うばかりで、まりんの気持ちを私に集中させる事は出来なかった。こんな簡単な事でつまづくなんて。。。orz

S「今はどういう状態か分かりますか?」

私「はぁ。。。どうも地面が濡れてて嫌みたいです。」

S「まりんにどう理由があるにせよ、今はあなたが一番では無いという事ですよね。 まりんが他の臭いに気を取られているにせよ、不安なのにせよ、あなたのコマンドが一番じゃなくなっている、といえます。」

S「犬は、あなたを困らせようと思っている訳でも、逆らっているわけでも有りません。 単純に今の一番があなたではないという事だけです」

S「マラソン35km地点を思い出して下さい。 ヘロヘロになっている選手を応援したい時、あなたはどうしますか?」

私「手を振る、旗を振る、声援を送る。。。」

S「そうですよね。
○手を振る、旗を振る=動きを与える
○声援を送る=高い声を出す、大きな声を出す
○さらに応援は、より選手に近付こうとする=自分のエネルギーを相手により強く与えようとする
と分析出来ます。

相手をオンの状態にするとはこういう事です。 」

S「問題行動を起こしている犬がちっとも静まらないのは何故だと思いますか?
それは、①人間がばたばた動いて②高い声、大声でダメとか何とか騒いで③犬に近寄づいている からです。犬のエネルギーをオフにしたいなら逆の事をしなくてはならないのに、知らず知らずに人間は犬をオンの状態にしているのです。静まらないのも仕方有りませんよね。」

S「穏やかな人間と共に居る犬は総じて穏やかなんです。犬が馬鹿なんじゃなく、原因はそういう所にあるんです。」

S「色んな本に、まずは近くで練習して、出来る様になったら離れてコマンドを出して下さいと書いてありますが、私はあの表現方法に違和感があります。離れるのではなく、情報を減らすという表現がより正確だと思うんです。
まずは人間が沢山の情報を犬に与えて犬のエネルギーをオンにし、人間のして欲しい事が伝わった時点で徐々に人間から発信する情報を減らし、犬が吸収したエネルギーを犬自身に出させるのです。
今一般的に言われている事をしているのでは、人間から犬へ向かうエネルギーばかりで、犬はオンの状態になれないばかりか人間へ向かうエネルギーを切ってしまうしかないんです。犬には有り余るエネルギーが蓄積されているんですから、犬にエネルギーを出させて下さい。」

S「犬は、嫌々付き合うなんて事はしないんですよ。 自分にとって一番の事しかしません。 犬に自発的に動いてもらいたいなら、自分が一番になりましょう。 次回までにまりんのスイッチをオンとオフできるようになって来て下さい。」

また宿題が出てしまった。しょぼん