夜を迎え、ふとんをかけてもらい四方をカーテンで覆われる。
ふとんをかけられると足の指が見えなくなってしまう。
包帯の中で、足を「もぞもぞ」と一生懸命動かしても
ふとんの上からは確認できない
足の感覚自体が鈍いので、見えなくなった途端に
ホントに指があったのかと不安になってしまう。
見て確認できないと一晩中確信がもてないが、どうにもできない。
悶々として眠れないので、カーテンを見ていると
カーテンのヒラヒラが水のゆらめきに見え 天井が水面に思えてきた。
※注:写真はあくまでイメージです。 くれぐれもこんなに爽やかな感じではありません。
その途端に息苦しさを覚え、水面まで行かないと窒息してしまうという妄想に襲われる
あくまで妄想なので死ぬ事はないのだが、一晩に何度も同じ思いをするのは『辛い・・・』
朝が来て
看護師さんにカーテンを空けられると、妄想から開放された。
ふとんも除けてもらい、包帯の小さなマドから自分の指先が動くのを確認すると安心できた。
とにかく病院の夜は長く辛い。

