父の死後に知った事だが、姉は父の生前に結婚と新居購入のお祝いという名目で合計200万円受け取っていた。それは葬式の合間に姉と雑談してる時に耳にした話で、20年位親に会ってなかった私にしてみれば寝耳に水だった。

 正直羨ましかったが、私自身は結婚もしていないし、ずっと賃貸で家を買った訳でもないので、まぁ、自分は良いやと思っていた。この先の遺産相続でその話は当然出るだろうけれども、その時は「自分は良いよ。お姉ちゃんは子供いるんだし、ローンとか大変なんでしょ?多目に貰いなよ」と辞退する積もりでいた。

 例えば

 母 お姉ちゃんに200万上げたから、遺産相続とは別にお前も受け取りなさい。

 姉 そうだよ。私も貰ったんだから、◯◯(私の名)も貰いなよ。

 私 いやいや、その200万は結婚と新居購入のお祝いでしょ?俺は結婚もしてないし、家も買ってないから。俺の事は気にしなくていいよ。てゆーか、お姉ちゃんは子供も居るんだしさ。

 母 それだと不公平になる。同じ子供だから平等にしたい。受け取りなさい。

 姉 ◯◯(私の名)が受け取らないなら私だけだと悪いから返すよ。

 私 いやいや、そういうのは良くないよ…それじゃ、50万だけ貰おうかな?

 ↑ こういうやり取りがあると思っていたのだ。ただ、奇妙な事に遺産相続でその話は一切出て来なかった。私は自分から言い出すのも変だなと思ったし、私の母親は毒親だけどそういうところはキッチリしてる人だと信じていたので、黙って二人の話を聞いていた。今にその話になるだろうと思いながら。
 
 ところが、とうとう母も姉もその件には全く触れる事なく、法定相続分で相続しようみたいな話になって、あとは判子押すだけの書類が郵送されてきた。私としては200万円は辞退する積もりでいたけど、2人がとぼけてるのがムカついてきて、結婚式呼ばれなかった事とか思い出して、最後の最後で「お姉ちゃんは200万貰ったらしいじゃん?俺には無いの?」と言ってやった。

 続きます