キリストは言われた『あなたがたのうちで罪のない者が、最初に彼女に石を投げなさい』
ヨハネによる福音書8章7節
十年前の婚活では5人と面接したけど、結果は全滅。
その当時35歳の私は、まだまだ甘ちゃんで、ブロックやフェードアウトの意味さえ解らず、何が起きてるのかも理解出来ず、やがて深刻なダメージを受けて、婚活市場から退場したのであった。
婚活からは逃走したが、5人の女性から拒絶されたという事実が自分を苦しめた。
その心の傷を癒やすには、新たな出会いを探すしか無いのではないか?
そんな風に私は考え、婚活アプリよりハードルが低そうな、出会い系サイト、出会い系アプリに登録し、活動を開始したのであった。
まずは出会い系サイトから始めたのだが、びっくりした。
何にびっくりしたかというと、それは女性会員のほとんどがプロだという事に、だ。
プロフを見ると、大人の関係とか、割り切りとか、ホ別イチゴとか、そういうのばっかりで、普通の女性はほとんどいなかったような気がする。中にはいたのかもしれないけど、いたとしても少数派だったはずだ。
最初は普通の女性を探していたのだけど、全然無理で、婚活でムシャクシャしてた事もあり、プロでも良いからと思うようになった。
プロでも女性は女性だし、温もりに触れれば心の痛みを束の間でも忘れさせてくれるのでは?と藁にも縋る思いだったのだ。
だけど、誤解をして欲しくないのだが、そういう行為をしたかった訳ではないのだ。全くそういう事をやるつもりは無かった。
お金を支払って、女性と触れ合って、癒して欲しかっただけなのだ。
冗談抜きで病気が怖かったってのもあるんだけど。
で、腹を決めて、プロに相手してもらう事にした。
プロの一覧を見て、なるべく好みの女性を探す。
すぐに私好みの、スラッとしてて、色白で、長身で、髪の長い子を見つけた。
条件は確かホ別②だか③だか忘れたけど、それくらいだったかな。
決して安い出費では無いけど、こっちは婚活で酷い目にあったんだ。これくらいの命の洗濯をしなきゃ、やってられない。
さっそく彼女にメッセージを送る。
相手はプロなので話は早い。翌日の昼に渋谷のドン・キホーテ前で待ち合わせする事になった。
続く