今日は仕事でクタクタになったので、早目に寝る事にした。
電気を消して、さぁ、寝るぞって時に、すぐ隣でうちの子がウンチをした。
布団の真横に猫トイレがあるので、片付けるのあとでって訳にはいかないのだ。
電気をつけて、窓を開けて換気しつつ、シャベルで処理する。臭わない袋に入れてゴミ箱に捨てる。シャベルを水洗いする。ついでに猫砂も追加した。
今は換気中だ。
ウンチをしたら、私は大げさに褒める事にしている。
おー!よく出来たな!偉いぞ!たいしたもんだ!
いつも間違えないで出来て、たいしたもんだぞ!
よし!すぐに片付けような!
みたいな感じだ。
私は、うちの子に対して、「たいしたもんだ」って言葉を多用するのだが、それは一昨年亡くなった父親が、幼い時の私にかけてくれていた言葉なのだ。
おー!そうか!たいしたもんだ!
おー!よくやった!たいしたもんだな!
まだ若くて、頼もしかった父親がよく言ってくれていたものだ。
私もうちの子に無意識に言いまくってて、ある時ふと、これは父親の使ってた言葉だって、気がついたのだ。
そして、子供はどうしても親に似るんだなって思ったのである。
成長してからは両親と不仲になって、実家出てから二十年以上ほとんど会う事もなかったし、電話とかもしなかった。
父親がステージ4の喉頭ガンで入院したって姉から聞いた時も、勝手に死ねって思ったし、お見舞いにも行かなかった。
だけど、入院して1ヶ月で、心肺停止になったって連絡があった時は驚いて、すぐさま病院に駆けつけて、病室でベッドに横たわる意識のない父親を見た時は、ポロポロ涙が出て来た。
「その日」は、いつかは来ると分かってはいたけど、まさかそんなに突然やってくるとは、夢にも思っていなかったのだ。
最後に少しだけでも話がしたかったよって、思ったんだよね。
うちの子のウンチを片付けてたら、父親の事を思い出して、少しだけ目から汗が出てきた。
もう、換気は十分だな。今度こそ、寝っぺ。