巷では「国宝」が評判が評判を呼んでものすごい興行成績をあげていますが、
こちらはインドの伝統芸術を取り上げた、
インド映画の名作「音楽サロン」です。
要所、要所に美しいインド古典音楽が流れ、この映画のアクセントになり、モノクロの映像を彩っていました。
最後まで引き込まれてしまいました。
※ネタバレ注意
主人公は、時代の波にのまれ没落していく貴族の男性。
この映画の主人公を見ていて思い浮かんできたのが、守護神両透の命式。
高尾宗家曰く、守護神両透干の人は、生き方の最後の最後まで美を求める人、求めざるを得ない人。
この主人公も、(生きのびるためには)そこでそんな行動をとらなくてもと思うところで、自分の想う美のために私財を投げうちます。
貴族の主人公の対極的な人物として登場しているのは、時代の流れに乗り、資本主義を吸収し、成りあがっていく実業家。その人物からは、守護神蔵干型の努力して成功を掴む人、もしくは守護神のない人の、たくましく生きる姿を彷彿とさせました。
アメリカ映画であれば、主人公はより美しく、もう一方はより悪く描かれていたのかもしれません。
主人公に対抗的に描かれている実業家は、この映画では敵役的存在ですから、もちろん、あまりよくは描かれていません。かといって、全くの悪人に描かれているわけでもないところは、インドという国の多様なものを包含する文化や、監督のメッセージでもあるのかなと、個人的には思いを馳せたりしています。

「音楽サロン」の解説
監督デビュー70周年、インド映画界の巨匠サタジット・レイの偉業を紐解く特集「サタジット・レイ レトロスペクティブ2025」にて上映(2025年7月よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下)。没落貴族の衰退と芸術への執着を描いた心理ドラマ。インドのみならず世界中の映画製作者に影響を与えた、レイ監督の芸術性と映像美が際立つ。
茶以伶
葵算命塾