『年年歳歳、花相似たり 歳歳年年、人同じからず』
―年年歳歳花相似、歳歳年年人不同―

                                    

<唐詩選>

劉廷之(りゅうていし)の「代悲白頭翁(白頭を悲しむ翁に代わって)」と題する七言古詩の一節。

「花は毎年同じように咲くが、それを愛する人は年ごとに変わっている」というものだ。この思いは誰しも同じであろう。一年や二年ではそれほど変化は目立 たないかもしれない。だが、十年もするとかなり変わり、三十年もするとすっかり変わってしまう。そして、あらためてそのことに気づいて、ひそかに 「我老 いたり」の思いを強くする。

「少」から「荘」へ、そして、「荘」から「老」へと、人生は足早に去っていく。あくせくと生きて、気づいたときにはいくらも残されていない。

では、短い人生をどう生きるか。基本はつぎの二つのことに尽きるように思う。

一、有意義に生きる

一、楽しく生きる

※ なんとかこの二つを共存させて、「我が人生に悔いなし」といきたい。

劉廷之(りゅうていし)、字は庭芝、廷芝、廷之。一説に名が庭芝で字が希夷ともいわれる。

 

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  守屋 洋 (著)
  文庫: 409ページ
  出版社: PHP研究所 (1987/12)
  ISBN-10: 4569563805

  ISBN-13: 978-4569563800