『時務を識(し)るには俊傑に在り』
―識時務者在乎俊傑―
<三国志>
「時務を識る」とは、現代とはどういう時代なのか?、時代の流れをしっかりとつかみ、その中で何をすべきかを知っているということ。それが出来るのが、すなわち、「俊傑(しゅんけつ)」 なのだという。
『三国志』 の劉備が荊州に身を寄せて不遇をかこっていたとき、司馬徽(しばき)という人物を尋ねて意見を求めた。
司馬徽が語るには、
「需生俗士、あに時務を識らんや。時務を識るは俊傑に在り。この間に、おのずから伏竜、鳳雛(ほうすう)あり」
と言って、伏竜の諸葛亮、鳳雛の龐統(ほうとう)、二人の人物を紹介した。
やがて劉備はこの二人を軍師に迎え、それがキッカケとなって大きく羽ばたいていくのである。
これでみると 「俊傑」 とは
① 時代に対する深い洞察力
② 適切な企画力
この二つを兼ね備えた人物を指すらしい。
これはまた、現代を生きるための条件でもあろう。
守屋 洋 (著)
文庫: 409ページ
出版社: PHP研究所 (1987/12)
ISBN-10: 4569563805
ISBN-13: 978-4569563800
Amazon.co.jpで詳細を確認する