『人の己(おのれ)を知らざるを患えず、人を知らざるを患う』
―不患人之己知、患不知人也―


                                      

<論語>

「他人が一向に自分を認めてくれない、と不平をかこつのは筋違いだ。自分こそ他人の真価を理解できずにいるのではないか、それを気にすべきである」

これなども人間学の至言と言ってよいだろう。これとほぼ同じような言葉が、『論語』のなかに三ヶ所も出てくる。孔子と言う人は折にふれて弟子たちにこの言葉を語りかけていたらしい。

我々の場合を考えてみよう。一生懸命仕事に打ち込んでいる。けっして人には負けないつもりだが、その割には報われない。こうなると、つい、愚痴をこぼしたくなるのが人情である。

 

だが、愚痴をこぼしたところで、どうなるものでもない。

周恩来という人は、並みの人間なら、不平不満を爆発させたくなるところを、愚痴ひとつこぼさず党務に精励した。それが、しだいにまわりの信頼を集める理由になったのだという。

※ われわれも周恩来の生き方に学びたいところだ。

 

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