『功を建て業を立つるは、多くは虚円の士なり』

―建功立業者、多虚円之士―

 

 

 

 <菜根譚>

事業を成功させ、功績を立てるのは、素直で機転のきく人物だ。というのである。『菜根譚』はまた、「事を僨り機を失うは、必ず執拗の人なり」――事業を失敗させ、みすみすチャンスを逸するのは、きまって強情で融通のきかない人間だ、とも語っている。

 

成功するタイプ――虚円の士

 

失敗するタイプ――執拗の人

 

この対比をよく噛み締めていただきたい。

 

もう少し違った言い方をすれば、「虚円」とは、既成の考え方や固定観念にとらわれないで、情勢の変化に対して柔軟に対応できる資質を意味している。だから、危機管理に強いタイプだとも言える。

 

これに対し「執拗」とは、自分の考えに固執する頑固な性格を意味している。だから、流動する情勢に対応できない。これでは、明暗を分けるのも当然であろう。若いときは、「虚円」でも、年をとると「執拗」になりがちであめから、そういう点にも十分気をつけたい。

 

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  守屋 洋 (著)
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