『富は足ることを知るに在り』
-富在知足-
<説苑>
どんなにお金をため資産をふやしたところで、これで十分だということはないらしい。できれば、もつとふやしたいと、誰もが願っている。だから、ふやすことによっては本人の満足感は得られない。
そういう意味で、「富」 というのは、本人が満足したところにあるという指摘は、十分な説得力を持っている。
『韓非子』 に、こんな話が載っている。
あるとき、斉の国の垣公(かんこう)という王様が宰相の管仲に向かって、 「富には限界があるものだろうか」 と訊ねたところ、こんな答が返ってきたという。
「水の限界は水のなくなるところ、富の限界は、それに満足するところにあります。しかし、人間は満足することを知らず、ついに身を滅ぼしてしまいます。あるいは、これが限界かもしれません」
※ 「富」 を追求するのもいいが、それによって身を滅ぼすような愚かさだけは避けてほしいものだ。
守屋 洋 (著)
文庫: 409ページ
出版社: PHP研究所 (1987/12)
ISBN-10: 4569563805
ISBN-13: 978-4569563800
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