『国を治むるの道は寛猛中(かんもうちゅう)を得(う)るに在り』
―治国之道在乎寛猛得中―
<宋名臣言行録>
国を治めるコツは、寛(ゆるやか)と、猛(きびしさ)のバランスをとることにあるのだという。
名君の誉れ高い宋の太宗が語ったことばの中に出てくる。
「国を治むるの道は、寛猛中を得るに在り。寛なれば政令成らず、猛なれば民、手足を措くなし、天下を有(たも)つ者は、これを慎まざるべけんや」
これは現代の政治にも、そのまま当てはまる。寛にすぎれば、てんでんばらばらに走り出して、国としての体をなさなくなる。逆に猛にすぐれば、下から の活力が失われてしまう。たとえば、アングラ・マネーである。締め付けを厳しくすれば、かえって経済界に混乱を生むかもしれない。
寛ならず猛ならず、このあたりの兼ね合いがむずかしいのである。
※ これは国の政治だけでなく、組織管理全体に通じることだ。
守屋 洋 (著)
文庫: 409ページ
出版社: PHP研究所 (1987/12)
ISBN-10: 4569563805
ISBN-13: 978-4569563800
Amazon.co.jpで詳細を確認する