『国を治むるの道は寛猛中(かんもうちゅう)を得(う)るに在り』

―治国之道在乎寛猛得中―

 

 

 

<宋名臣言行録>

国を治めるコツは、寛(ゆるやか)と、猛(きびしさ)のバランスをとることにあるのだという。

 

名君の誉れ高い宋の太宗が語ったことばの中に出てくる。

 

「国を治むるの道は、寛猛中を得るに在り。寛なれば政令成らず、猛なれば民、手足を措くなし、天下を有(たも)つ者は、これを慎まざるべけんや」

 

これは現代の政治にも、そのまま当てはまる。寛にすぎれば、てんでんばらばらに走り出して、国としての体をなさなくなる。逆に猛にすぐれば、下から の活力が失われてしまう。たとえば、アングラ・マネーである。締め付けを厳しくすれば、かえって経済界に混乱を生むかもしれない。

 

寛ならず猛ならず、このあたりの兼ね合いがむずかしいのである。

 

 ※ これは国の政治だけでなく、組織管理全体に通じることだ。

 

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