『知る者は言わず、言う者は知らず』
―知者弗言、言者弗知―

 

<老子>

老子は万物の根源に 「」の存在を認め、その 「」のもっている無為自然の徳を賞揚した思想家である。ここに言う 「知る者」とは、そういう根源的な徳を体得した人物を指している。

訳せば、「道を体得した人物は、知識をひけらかさない。知識をひけらかすような人物は、道を体得しているとは言えない」 となるであろう。

『老子』は、こう語った後で、つぎのように語っている。

「道を体得した人物に対しては、親しんでいいのか疎んでいいのか、利益を与えていいのか、損害をかけていいのか、尊敬していいのか軽蔑していいのか、とんと見当もつかない。こういう人物こそ、もっとも理想的なのである」

※ たしかに、わけ知り顔でまくしたてる人物は底が浅い。とくにリーダーは、亡くなった大平元首相のように「アー、ウー」ぐらいで、ちょうどよいのかもしれない。

 

茶臼山古墳的 日々是好日-t02200304_0376052011084550423中国古典一日一言 (PHP文庫 モ 1-4) [文庫]

守屋 洋 (著)
文庫: 409ページ
出版社: PHP研究所 (1987/12)
ISBN-10: 4569563805
ISBN-13: 978-4569563800
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