『苦中の苦を受けざれば、人の上の人たること難し』
―不受苦中苦、難為人上人―
 

<通俗編>

「苦中の苦」則ち、極限状態の苦労を体験した人物でなければ、人の上に立つ資格がないというのだ。

「電力の鬼」と言われた松永安左エ門は、若手の社長などが会いに来ると、よく…

人間はな…三つのことを体験しないと、一人前にはなれん。

一つは闘病、

二つ目は浪人、

三つ目は投獄だ。

と言って、相手をケムにまいていたという。かれ自身、この三つとも自分で体験していたというから、それなりに説得力はあったわけだ。

「苦中の苦」を舐めた者が必ずしも人の上に立てるとは限らないが、しかし、それが有力な資格条件になりうることは認めてよいだろう。なぜなら、そういう体験を経れば、必ずや人を見る目も練れてくるし、逆境に耐えるたくましさも身についてくるからである。

※ そう考えれば、「苦中の苦」も、いっこうに苦にならないかもしれない。

 

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