『苦中の苦を受けざれば、人の上の人たること難し』
―不受苦中苦、難為人上人―
<通俗編>
「苦中の苦」則ち、極限状態の苦労を体験した人物でなければ、人の上に立つ資格がないというのだ。
「電力の鬼」と言われた松永安左エ門は、若手の社長などが会いに来ると、よく…
人間はな…三つのことを体験しないと、一人前にはなれん。
一つは闘病、
二つ目は浪人、
三つ目は投獄だ。
と言って、相手をケムにまいていたという。かれ自身、この三つとも自分で体験していたというから、それなりに説得力はあったわけだ。
「苦中の苦」を舐めた者が必ずしも人の上に立てるとは限らないが、しかし、それが有力な資格条件になりうることは認めてよいだろう。なぜなら、そういう体験を経れば、必ずや人を見る目も練れてくるし、逆境に耐えるたくましさも身についてくるからである。
※ そう考えれば、「苦中の苦」も、いっこうに苦にならないかもしれない。
中国古典一日一言 (PHP文庫 モ 1-4) [文庫]
守屋 洋 (著)
文庫: 409ページ
出版社: PHP研究所 (1987/12)
ISBN-10: 4569563805
ISBN-13: 978-4569563800
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