in Rio(リーリトナー)



これまたロックではありませんが、
アナログ盤を語る上で外せないので、番外編2。

リーリトナーはこの時代、
アナログ盤における音質と音楽性を
とことん追求する姿勢を貫いておりました。
その究極が、ダイレクトカッティングです。

当時のレコーディングは通常、
まずマルチトラックのマスターテープに録音され、
それをアレンジャーがトラックダウンし、
それをまたカッティングマシンでコピーして
2チャンネルのマザーレコードが作られます。
何回もテープに録音するのでそこで音質は劣化します。
さらに、ミキシングの段階で
アレンジャーの志向が加わりますので、
演奏者の音楽性(意図)が変わってしまう
(変えられてしまう)恐れがあります。

それを嫌ったリトナーは
スタジオで直接カッティングマシンで
マザーレコードに録音してしまうという
快挙(暴挙?)に出ました。
直接録音ですから、もちろん失敗は許されません。
一撃必殺の真剣勝負です。
その緊張感と言ったら、想像を絶するものだった
ことでしょう。
(私は、絶対にやりたくありませんけど。)

それだけのこだわりを持った作品ですから、
さすがにすばらしい音質とみごとな演奏です。
リトナーのアコースティックギターが
まるで目の前で演奏しているような臨場感です。

リトナーのダイレクトカッティングアルバムは
「ジェントルソウツ」が有名ですが、
このアルバム「インリオ」がダイレクトカッティングだったかどうか
私の記憶では定かではありません。
しかし、それでもなおあまりある、
これもまた、デジタル世代では絶対に出せない、
歴史的価値のある一枚です。