君恋し~ハナの咲かなかった男    劇団昴   9・24(火)ソワレ | 茶トラ

茶トラ

観劇大好き!映画大好き!本大好き!
観劇、本、DVDの感想中心のブログです。

 

作 中島淳彦

演出 黒岩亮

 

戦争の記憶がまだ残る頃。

舞台は千葉の場末の芝居小屋・・・浅草を追われた座主は金策に駆けずり回りながら、いつか浅草に戻ることを夢見ていた。

そして、興行に備えて、賑やかに練習する芸人一座の面々・・・ゲストに呼ばれてくるのはあのエノケンと共演し、一時は一世を風靡した俳優の二村定一・・・てんやわんやの大騒ぎが始まる。

 

細部まで作りこんだ年季の入った楽屋、劇中で歌われたり流れてくる懐メロ(ほとんどタイムリーで知らない曲ばかりですが)、とても郷愁を感じます。あの「宝塚BOYS」で感じた時代のにおい、人々のにおいがそこここにあって、そういう意味でも懐かしかったです。

 

日本が大きな挫折から新たな世界へ突き進む時代、大きな変革を向かえた時代、そこで自分の夢で食っていこうとする人たちは、とても頼りなくもあり、向こう見ずのような気もしましたが、羨ましくもありました。

演じている人たちと舞台の登場人物たちが、何となくリンクして見えたりもします。

あの時代に栄えていた浅草は、今はもうその面影もないようですが、その種は色んなところに飛んで、芽を出して、育まれている気がします。

 

私の知らない芸の世界が垣間見れ、あの時代の息遣いも感じ、とても楽しい舞台でした。

ありがとうございました。