熾烈を極めた沖縄戦線・・・二人の兵士はガジュマルの木の上に退かれ、味方の助けを待ていた・・・・戦争が終ったことも知らずに二人の戦争は続いていた。
逃げて隠れていることを認めようとしない上官とこの島出身の若い兵士は、木の上の制限された生活の中で、お互いの本音がだんだんと出てきます。
この島出身の若者のふるさとを思う切実なる思いと、ただこの状況から抜け出したいのが本音の上官との心の距離は埋まりません。
まるで今の沖縄の人々と本土の人たちを凝縮しているようです。
たまたまこの前に観ていた「琉球の風」が、心に浮かんできました。
そう、戦争は沖縄ではまだ終っていない・・・・・。
上官の山西惇さんも良かったし、新兵の松下 洸平くんの朴訥とした中に悲しみやら、憤りやらを抱えた様子に戦後の沖縄を見ました。
二人のやり取り、葛藤の中で、語る女として登場する普天間かおりさんが、ガジュマルの精に思えたり、彼らの上をさわさわと通り過ぎる風に思えたりして、沖縄の匂いを感じさせてくれて、物語に深みを与えていました。
ヴィオラの音も素敵でした。
蓬莱さんの脚本は、やっぱり心の深いところに触れてきます。
もっともっと感じたことはあったのですが、何も知らず、安穏と生活している私には声高に沖縄は語れない気がします。
これからは、もっと知ろうと思います。
素晴らしい舞台でした。
ありがとうございました。
