2008年の米国大統領選挙中に政治家サラ・ペイリン(Sarah Palin)氏のYahoo電子メール・アカウントへ侵入した元大学生に対し、11月12日に懲役1年と1日が申し渡されたと報じられた。

 デビッド・カーネル(David Kernell)被告人の弁護士は保護観察を望み、連邦検察官は18か月の懲役を求刑していた。AP通信によれば、本件の裁判官はカーネル被告に連邦刑務所ではなく更生訓練施設で刑期を務めるよう勧告したという。

 事件当時20歳の大学生だったカーネル被告人は、ペイリン氏のYahooメール・アカウント「gov.palin@yahoo.com」のパスワードを 変更する手続きを取り、保安上の質問に対する答えを推測して同アカウントをハッキングした。チャット のログによると、被告人はペイリン氏の2008年副大 統領立候補キャンペーンを「頓挫させる」ための情報を探していたようだ。

 ペイリン氏はそのころアラスカ州知事を務めており、同氏の批判者はペイリン氏がYahooアカウントを使用して州の事業を行い、アラスカの情報開示法を くぐり抜けているのではないかと憶測していた。カーネル被告人はペイリン氏の同アカウントを調べたものの、そうした行為の証拠は見つからなかった。

 しかし、被告人がペイリン氏のアカウントに設定した新しいパスワード「popcorn」を「4chan」掲示板に掲載したため、アカウントに含まれている内容が公になってしまった。

 ペイリン氏が2009年に著した自叙伝『Going Rogue』には、前年の選挙キャンペーンに「最悪の影響」を及ぼしたのがこの事件だったとある。

 カーネルに対する判決は2010年4月30日に下されていたものの、被告人の「年齢と精神状態」を理由に温情を得られるよう弁護士らが訴えていた。

 被告人の弁護士は裁判所への申立書に、「公共の場で恥をかいたこと、裁判を経験したこと、重罪の有罪判決を受けたことで、カーネルが再び法を犯す可能性はすでに残されていないと言ってよい」と記している。

 カーネル被告人は、テネシー州の民主党下院議員マイク・カーネル(Mike Kernell)氏の息子である。なお被告人および弁護士にコメントを求めたが、回答はまだ得られていない。

(Robert McMillan/IDG News Serviceサンフランシスコ支局)