下北沢が好きで、よく行くのだけど、夜は行ったことがなかった。
今日、同郷の先輩と下北に飲みに行って夜の街をブラブラしていた。
そしたら、駅前で変なおじさんを発見した。いや、変って失礼やな。興味深いおじさんを発見した。
絵本ならぬ漫画の読み聞かせをしている。私が見た時は、闘い物っぽかった。
「ガガガー」「ウギャー!!」「シュタタタター!」
ものすごい勢いでページをめくる。この夜を待ってたかのように、おじさんの目は輝いていて、何だかかっこよかった。
ブラックジャックによろしくとか、BOYS BEとか色々並べてあった。どれも、読み込まれて角には型がついてページはめくれ上がっていた。
何人かお客(?)がいたので、けっこう認められた人なのかも。自分の好きなことをしているいい目だった。
私は、どうしても千と千尋を読んでほしかったけど、あまりにもおじさんが、真剣に読んでいたから、変えてとは言えなかった。
東京には面白い人が沢山いるなぁ。もっと聞いていたかったけれど、帰りの電車に乗るために、その場を離れた。
「ウギャー」という声だけが、階段の上まで響いていた。
クミコン