看取り ご逝去
高齢者施設で働いていると、お年寄りのご逝去に出会うことはたくさんあります。特に看取りを積極的に行っている施設では、ある意味施設で見送るのが常でもあります。勤め先は、入院は最低限、治療が終わればすぐに退院、回復の見込みが無い時は連れて帰って皆で看取ることが多いです。最近、看取りとなってから長かったお年寄りを一人看取りました。食べられなくなり一気に痩せて看取りとなったのですが、以降認知症が進み、逆に食べられるようになったため持ち直し、実に2年弱生きられました。看護師やOT,STさん、栄養士さんらと共にこの方の最良を考えました。食べることが好きだったこと、人の気配や声が聞こえる所で静かに過ごすことが好きだったこと1人の時間も大切にしておられた事、人に頼るのが好きでは無かった事、男性職員をとても気にかけておられた事、お風呂が好きだったこと・・・7年弱お暮しだったので(そのうち5年ほどお手伝いさせていただきました)良いことも至らなかったこともたくさんあります。でもなんでしょうね、自分なりにユニットとしてもしっかりと取り組めていたので穏やかな気持ちで見送ることができました。ほんの数日前に、ケアカンファレンスがあり、KPの方とも話せていましたし、家族とのコミュニケーションも、できていたほうだと思います。その日の朝まで食事をされていました。大好きな湯舟にも入ることができていました。褥瘡もつくらず、誤嚥性肺炎にもなりませんでした。尿路感染もおこしませんでした。負担にならないぎりぎりの量の食事ではあったので随分痩せてはいましたが、眠るように旅立たれました。思う事や、まだできた事、考えることはありますが、それは振り返りで共有し、これからの看取りに生かせたらと思います。この方については私は異動前からそのユニットの職員と話す機会がありました。排泄は自立されていましたが、段々と立ち上がりがしんどくなってきて間に合わなくなり、衣類を交換することが増えて少し沈んでおられた時にリハビリパンツを勧めたそうです。でも本人はリハビリパンツ(オムツと思われている)が凄くショックだったようで、履いてはくださいましたが、目に見えて様子が変わっていったそうです。〝お勧めするタイミングを間違えたかもしれない〟と言っていました。お年寄りはリハビリパンツも含めてオムツだと思われる人が多いです。このことから、排泄面での研修や指導の際はこの方のことを引用して、安直なオムツの使用が与えるダメージを伝えるようにはなりました。言葉の少ない方ですが学ばせていただくことが多い方でした。ご冥福をお祈りします。