こんにちは
オートメーションの扱いに慣れるために東方自作アレンジの過去作を色々といじってみたり、ブログを更新したり、TikTok動画のストックを作ったりなど、今年入ってからオリジナル楽曲に全然触れていませんでしたが、昨年末に公開したRainbow以来、約1ヶ月ぶりにオリジナル楽曲をSoundCloudに公開しました
今回はUTA名義でSoundCloudに公開した21曲目、新年1発目のオリジナル楽曲を紹介したいと思います
今回紹介するのは「DAYBREAK」
実体験を基に「恋人と過ごす時間の大切さ」をテーマにしたロックバラードです
音源はこちら↓↓
DAYBREAK
歌:神威がくぽ(V4)
作詞・作曲・編曲:UTA
日本語歌詞
寝静まる街に新たな1日を告げるように
藍の空を溶かすように顔を出す 穏やかな光
いつもと変わらぬ朝が来て いつもと同じように
顔を洗い 身支度して「行ってきます」
声をかけた先に君の姿がある
そんな小さな幸せを噛みしめる
何気なく過ぎていく日々の中で 当たり前に思う時もあるけれど
君と見るこの夜明けの光を浴びて 切なさが込み上げた
いつもと同じように朝焼けの時間に目が覚める
「おはよう」の先に君がいない そうだ 実家に帰ったんだった
一人暮らしに慣れた僕にとって夢のような時間で
きっとこんな風に君と過ごすのだろうと
そんな事を考えながら身支度して
「行ってきます」と小さくつぶやいてみた
何気なく過ぎていく日々の中で 当たり前に思う時もあるけれど
君と見るこの夜明けの光を浴びて 切なさが込み上げた
何気なく過ぎていく日々の中で 当たり前に思う時もあるけれど
大切だと思えない日が来た時 恋の終わりを迎えるのでしょう
何気なく過ぎていく日々の中で 当たり前に思う時もあるけれど
君と見るこの夜明けの光が新たな始まりであるように
永遠(とわ)に結ばれますように...
English Translation
As the city sleeps, a new day gently calls,
The tranquil light melts into the indigo sky.
The morning comes, just like any other day,
I wash my face, get ready, and say,
"I'm off now," and there you are,
A simple joy, yet it feels so far.
In these passing days so ordinary,
I sometimes take it all for granted, barely.
But as we bathe in the light of dawn,
A wistful ache suddenly dawns.
I wake at the time when the sunrise glows,
But you're not here; you're back home, I know.
This fleeting dream of life together,
Hints at a future that feels like forever.
I get dressed while thoughts of you remain,
And softly whisper, "I'm off again."
In these passing days so ordinary,
I sometimes take it all for granted, barely.
But as we bathe in the light of dawn,
A wistful ache suddenly dawns.
In these passing days so ordinary,
We may lose sight of what we cherish dearly.
And when love no longer feels profound,
That’s when the end of it may be found.
In these passing days so ordinary,
I sometimes take it all for granted, barely.
But this light of dawn we see together,
May mark a new beginning forever.
May we be bound eternally...
Chaso名義でYouTubeに公開していた29曲目を再編集し、UTA名義で再度公開したものになります
新年1発目という事もあり、夜明けを意味する「DAYBREAK」を曲名とした今作を持ち出し、新年の創作活動の幕開けとさせて
いただきました
今作は今からおよそ10年ほど前、嫁さんと交際し始めて半年くらい?経った頃を舞台背景のモデルにしています
第二の故郷である愛知県に単身で一人暮らしをしていた時に妻からの提案で8泊9日ほどのショートステイという形で同棲をしていた日々を題材にし、
当たり前に思う事が実は当たり前ではない
この事を身をもって知り、その初心の気持ちをいつまでも忘れないように記録したものになります
当時を振り返ると、仕事から帰ったら夕飯が用意されていたり、愛する人がいるという事に安心と共に喜びのようなものを感じていました
何より面白かったのが、恋愛漫画などでもよくあるような出勤時と帰宅時のイチャイチャみたいなのが全くなく、帰ったらこたつでぐうたらしている当時の嫁さんがいて「おう、お帰り」みたいな感じがシュールだった事でしょうか
ただ、2Bメロの歌詞にあるように、
"一人暮らしに慣れた僕にとって夢のような時間で
きっとこんな風に君と過ごすのだろうと"
なぜか結婚後の事をこの時から考えていたんですよね、不思議な事に
そして、その不思議な事がメタい話、この8年後に実際に実現し、子供もいるという不思議な巡り合わせ
もちろん当時の僕はこういう未来を歩むなんて露知らず笑
そんな当時の僕の心境を描いた内容ではあるのですが、この歌詞の中で最も伝えたいメッセージが、ラスサビ前後半の
大切だと思えない日が来た時 恋の終わりを迎えるのでしょう
いついかなる時も男女の恋愛に終止符が打たれるのってこうなった瞬間なんだろうなって思います
大切な人が常に側にいる事が当たり前でもないし、離れ離れという現実にいる中でも互いを思いやる事が出来ればその恋も愛も生涯続く
常日頃、言葉以上に行動で示す事が大切だなと痛感していますし、自分にとっての「当たり前(常識)」みたいなものをいかにして振りかざさずにその時その時の状況に合わせて対応していけるかが結婚生活において非常に重要だと身をもって学んでいます
今作はそこまで先の未来の事まで語ったものではありませんが、当時抱いた想いが今現在の僕にきちんと届いているので、時を越えて確かな形として今の自分を築いているんだなと当時の自分とこの歌詞を書くきっかけとなった嫁さんに感謝しかありませんね
それをこのタイミングで納得のいく原案に手直しが出来たのは非常に良かったと個人的には思います
ここからはいつも通りコード進行の解説に移ります
通常コード表記
Key=E
BPM:75
イントロ1
|C#m7, 、、、F#m7, 、、、|B, 、、、E, 、、、|C#m7, 、、、F#m7, 、、、|B, 、、、E, 、、、|
イントロ2
|C#m7, 、、、F#m7, 、、、|B, 、、、E, 、、、|C#m7, 、、、F#m7, 、、、|G#m7, 、、、、、、、|
Aメロ1
|C#m7, 、、、、、、、|A, 、、、B, 、、、|C#m7, 、、、、、、、|A, 、、、B, 、、、|
|C#m7, 、、、F#m7, 、、、|G#7, 、、、C#m, 、、、|A, 、、、B, 、、、|C#m7, 、、、、、、、|
Bメロ1
|A, 、、、B, 、、、|G#m, 、、、C#m, 、、、|F#m, 、、、B, 、、、|Esus4/A, 、、、E/G#, 、、、|
|A, 、、、B, 、、、|G#7, 、、、C#m, 、、、|A, 、、、E, 、、、|A, 、、、F#7/A#, 、、、|
|B, 、、、、、、, Esus4/A|、、、、E7/G#, 、、、|
サビ1
|A, 、、、B, 、、、|E, 、、、G#m, 、、、|A, 、、、B, 、、、|Esus4/A, 、、、E7/G#, 、、、|
|A, 、、、B, 、、、|G#7, 、、、C#m, 、、、|A, 、、、B, 、N.C., 、|
間奏1
|C#m7, 、、、F#m7, 、、、|B, 、、、E, 、、、|C#m7, 、、、F#m7, 、、、|G#m7, 、、、、、、、|
Aメロ2
|C#m7, 、、、、、、、|A, 、、、B, 、、、|C#m7, 、、、、、、、|A, 、、、B, 、、、|
|C#m7, 、、、F#m7, 、、、|G#7, 、、、C#m, 、、、|A, 、、、B, 、、、|C#m7, 、、、、、、、|
Bメロ2
|A, 、、、B, 、、、|G#m, 、、、C#m, 、、、|F#m, 、、、B, 、、、|Esus4/A, 、、、E/G#, 、、、|
|A, 、、、B, 、、、|G#7, 、、、C#m, 、、、|A, 、、、E, 、、、|A, 、、、F#7/A#, 、、、|
|B, 、、、、、、, Esus4/A|、、、、E7/G#, 、、、|
サビ2
|A, 、、、B, 、、、|E, 、、、G#m, 、、、|A, 、、、B, 、、、|Esus4/A, 、、、E7/G#, 、、、|
|A, 、、、B, 、、、|G#7, 、、、C#m, 、、、|A, 、、、B, 、N.C., 、|
間奏2-1
|E, 、、、、、、、|、、、、F#m, 、G#m, 、|
間奏2-2
|A, 、、、B, 、、、|E, 、、、G#m, 、、、|A, 、、、B, 、、、|Esus4/A, 、、、E7/G#, 、、、|
|A, 、、、B, 、、、|G#7, 、、、C#m, 、、、|A, 、、、F#7/A#, 、、、|B, 、、、E7, 、、、|
ラスサビ前
|A, 、、、B, 、、、|E, 、、、G#m, 、、、|A, 、、、B, 、、、|Esus4/A, 、、、E7/G#, 、、、|
|A, 、、、B, 、、、|G#7, 、、、C#m, 、、、|A, 、、、F#7/A#, 、、、|B, 、、、,Esus4/A、、E7/G#, 、|
ラスサビ
|A, 、、、B, 、、、|E, 、、、G#m, 、、、|A, 、、、B, 、、、|Esus4/A, 、、、E7/G#, 、、、|
|A, 、、、B, 、、、|G#7, 、、、C#m, 、、、|A, 、、、B, 、N.C., 、|Esus4/A, 、、、E7/G#, 、、、|
|A, 、、、B, 、N.C., 、|Esus4/A, 、、、E7/G#, 、、、|
アウトロ
|A, 、、、B, 、、、|E, 、、、G#m, 、、、|A, 、、、B, 、、、|Esus4/A, 、、、E7/G#, 、、、|
|A, 、、、B, 、、、|G#7, 、、、C#m, 、、、|A, 、、、B, 、、、|Esus4/A, 、、、|
|E/G#, 、N.C., 、、、、、|Fin.
赤:ノンダイアトニックコード
:2/4拍子
,:16分音符間隔
、:8分音符間隔
ディグリーネーム表記
Key=E
BPM:75
イントロ1
|Ⅵm7, 、、、Ⅱm7, 、、、|Ⅴ, 、、、Ⅰ, 、、、|Ⅵm7, 、、、Ⅱm7, 、、、|Ⅴ, 、、、Ⅰ, 、、、|
イントロ2
|Ⅵm7, 、、、Ⅱm7, 、、、|Ⅴ, 、、、Ⅰ, 、、、|Ⅵm7, 、、、Ⅱm7, 、、、|Ⅲm7, 、、、、、、、|
Aメロ1
|Ⅵm7, 、、、、、、、|Ⅳ, 、、、Ⅴ, 、、、|Ⅵm7, 、、、、、、、|Ⅳ, 、、、Ⅴ, 、、、|
|Ⅵm7, 、、、Ⅱm7, 、、、|Ⅲ7, 、、、Ⅵm, 、、、|Ⅳ, 、、、Ⅴ, 、、、|Ⅵm7, 、、、、、、、|
Bメロ1
|Ⅳ, 、、、Ⅴ, 、、、|Ⅲm, 、、、Ⅵm, 、、、|Ⅱm, 、、、Ⅴ, 、、、|Ⅰsus4/Ⅳ, 、、、Ⅰ/Ⅲ, 、、、|
|Ⅳ, 、、、Ⅴ, 、、、|Ⅲ7, 、、、Ⅵm, 、、、|Ⅳ, 、、、Ⅰ, 、、、|Ⅳ, 、、、Ⅱ7/♭Ⅴ, 、、、|
|Ⅴ, 、、、、、、, Ⅰsus4/Ⅳ|、、、、Ⅰ7/Ⅲ, 、、、|
サビ1
|Ⅳ, 、、、Ⅴ, 、、、|Ⅰ, 、、、Ⅲm, 、、、|Ⅳ, 、、、Ⅴ, 、、、|Ⅰsus4/Ⅳ, 、、、Ⅰ7/Ⅲ, 、、、|
|Ⅳ, 、、、Ⅴ, 、、、|Ⅲ7, 、、、Ⅵm, 、、、|Ⅳ, 、、、Ⅴ, 、N.C., 、|
間奏1
|Ⅵm7, 、、、Ⅱm7, 、、、|Ⅴ, 、、、Ⅰ, 、、、|Ⅵm7, 、、、Ⅱm7, 、、、|Ⅲm7, 、、、、、、、|
Aメロ2
|Ⅵm7, 、、、、、、、|Ⅳ, 、、、Ⅴ, 、、、|Ⅵm7, 、、、、、、、|Ⅳ, 、、、Ⅴ, 、、、|
|Ⅵm7, 、、、Ⅱm7, 、、、|Ⅲ7, 、、、Ⅵm, 、、、|Ⅳ, 、、、Ⅴ, 、、、|Ⅵm7, 、、、、、、、|
Bメロ2
|Ⅳ, 、、、Ⅴ, 、、、|Ⅲm, 、、、Ⅵm, 、、、|Ⅱm, 、、、Ⅴ, 、、、|Ⅰsus4/Ⅳ, 、、、Ⅰ/Ⅲ, 、、、|
|Ⅳ, 、、、Ⅴ, 、、、|Ⅲ7, 、、、Ⅵm, 、、、|Ⅳ, 、、、Ⅰ, 、、、|Ⅳ, 、、、Ⅱ7/♭Ⅴ, 、、、|
|Ⅴ, 、、、、、、, Ⅰsus4/Ⅳ|、、、、Ⅰ7/Ⅲ, 、、、|
サビ2
|Ⅳ, 、、、Ⅴ, 、、、|Ⅰ, 、、、Ⅲm, 、、、|Ⅳ, 、、、Ⅴ, 、、、|Ⅰsus4/Ⅳ, 、、、Ⅰ7/Ⅲ, 、、、|
|Ⅳ, 、、、Ⅴ, 、、、|Ⅲ7, 、、、Ⅵm, 、、、|Ⅳ, 、、、Ⅴ, 、N.C., 、|
間奏2-1
|Ⅰ, 、、、、、、、|、、、、Ⅱm, 、Ⅲm, 、|
間奏2-2
|Ⅳ, 、、、Ⅴ, 、、、|Ⅰ, 、、、Ⅲm, 、、、|Ⅳ, 、、、Ⅴ, 、、、|Ⅰsus4/Ⅳ, 、、、Ⅰ7/Ⅲ, 、、、|
|Ⅳ, 、、、Ⅴ, 、、、|Ⅲ7, 、、、Ⅵm, 、、、|Ⅳ, 、、、Ⅱ7/♭Ⅴ, 、、、|Ⅴ, 、、、Ⅰ7, 、、、|
ラスサビ前
|Ⅳ, 、、、Ⅴ, 、、、|Ⅰ, 、、、Ⅲm, 、、、|Ⅳ, 、、、Ⅴ, 、、、|Ⅰsus4/Ⅳ, 、、、Ⅰ7/Ⅲ, 、、、|
|Ⅳ, 、、、Ⅴ, 、、、|Ⅲ7, 、、、Ⅵm, 、、、|Ⅳ, 、、、Ⅱ7/♭Ⅴ, 、、、|Ⅴ, 、、、,Ⅰsus4/Ⅳ、、Ⅰ7/Ⅲ, 、|
ラスサビ
|Ⅳ, 、、、Ⅴ, 、、、|Ⅰ, 、、、Ⅲm, 、、、|Ⅳ, 、、、Ⅴ, 、、、|Ⅰsus4/Ⅳ, 、、、Ⅰ7/Ⅲ, 、、、|
|Ⅳ, 、、、Ⅴ, 、、、|Ⅲ7, 、、、Ⅵm, 、、、|Ⅳ, 、、、Ⅴ, 、N.C., 、|Ⅰsus4/Ⅳ, 、、、Ⅰ7/Ⅲ, 、、、|
|Ⅳ, 、、、Ⅴ, 、N.C., 、|Ⅰsus4/Ⅳ, 、、、Ⅰ7/Ⅲ, 、、、|
アウトロ
|Ⅳ, 、、、Ⅴ, 、、、|Ⅰ, 、、、Ⅲm, 、、、|Ⅳ, 、、、Ⅴ, 、、、|Ⅰsus4/Ⅳ, 、、、Ⅰ7/Ⅲ, 、、、|
|Ⅳ, 、、、Ⅴ, 、、、|Ⅲ7, 、、、Ⅵm, 、、、|Ⅳ, 、、、Ⅴ, 、、、|Ⅰsus4/Ⅳ, 、、、|
|Ⅰ/Ⅲ, 、N.C., 、、、、、|Fin.
赤:ノンダイアトニックコード
:2/4拍子
,:16分音符間隔
、:8分音符間隔
「Esus4/A(Ⅰsus4/Ⅳ)→E7/G#(Ⅰ7/Ⅲ)」がチラつくのはすみません、僕の癖です笑
切なさが出しやすいんですよね、sus4って
さて、細かい解説の前に、今作の楽曲構成についていつもの感じで話させて下さい
YouTubeに公開していた頃はドシンプルな3ピース(ギター、ベース、ドラム)バンド構成としていたのですが、プログレッシブロック(3ピース+キーボードというスタイル)をUTAとして活動してからはベースにしているので、この再編集版はエレクトリックピアノに加えてバイオリンとヴィオラを加えたシンフォニックロックへ進化させました
2番以降に登場するヴィオラの低音域のメロディがすごくささります
今作でエレクトリックピアノを採用した理由ですが、DAYBREAKという夜明けをイメージするために暖かみのある音がほしいと思ったからです
その昔、Studio Oneに収録されている「Wurly EP」という暖色系のエレクトリックピアノの音を使っていた事を思い出し、今回は「EP Wummy」をメインに、Bメロ限定で煌びやかさを込めて「EP Bright World」を併用する形を取りました
また、ことある毎に愛用している「Icy Piano」をギターソロとアウトロで使用し、EP Bright Worldほどキラキラした感じを少々抑えめにした感じにしています
夜明けをイメージしているのにあんまりキラキラした音が混ざると夜っぽくなってしまうので、その矛盾を生まないようにしつつも歌詞の心境を微かな希望のように示す音を選定するこの難しさ
Icy Pianoもどちらかというと煌びやか系ではあるので何とも言えませんが、まだ芯を感じる音ではあるので、そこまで浮ついた煌びやかさではないという事でEP Bright Worldのライトな感じを抑える意味合いを込めて挿入している感じです
ギターは左右ともレスポールをベースに、
先のブログに記したサウンド別カテゴリーを参考にし、アメリカンヴィンテージ系で統一しています
この一件を経て、現在SoundCloudに公開中の楽曲内のギターの音やその他細かい部分の音の編集を一つずつ順番に行っています(いつ再リリースするかは未定)
さて、こうした楽器の選定をしつつもいきなりKey=C#mを想起するような感じでC#m7(Ⅵm7)から始まるKey=Eの今作のコード進行について解説しましょう
まず最初の
C#m7(Ⅵm7)→F#m7(Ⅱm7)→B(Ⅴ)→E(Ⅰ)→C#m7(Ⅵm7)
これは「安定→不安定(もしくは不安定→安定)」の法則に則った3つ以上のコードで構成する「循環コード」と呼ばれるコード進行の中の定番である「1625進行」の順番を変えて「6251」という形に変形したものです
C#m7(Ⅵm7)から始める事で末尾のE(Ⅰ)に希望を感じるような雰囲気を漂わせる事が出来るため、朝日が昇り始めているような情景をそれで演出しています
しかし、その後C#m7(Ⅵm7)に戻るが故に完全な夜明けを迎えられていない感じが歌詞内の恋愛事情が進展しているんだかしてないんだかといったむず痒い感じをこの6251のコード進行で描いています
こんな感じの曲調をAメロまで引っ張り続けているのですが、今作ではリズムギター・リードギター共にイントロ(間奏1)と1・2Aメロ限定でいつものコーラスではなく、フランジャーを使ってぼやんとした朝を迎えている感じを演出しています
先行き不透明な感じをモジュレーション系エフェクターの使い分けているといった感じです(Bメロからはいつものコーラスに戻る)
あっ、そうそう
これまでの楽曲達の事で言いそびれていた事があったため、今作からはこれも伝えておこうと思いますが、リズムギターだけCapo 2設定で和音コードの打ち込みを行っています
Capoというのは正式名称「Capotasto(カポタスト)」と言いまして、指板の頭(先端)の位置を変える演奏補助器具の事を言います
ライブ会場やストリートなどでアコギを弾いてる人達がギターのネックの部分に使っているアレです
Excelで作った開放弦~24フレット目までのギターの各弦の音の構成をまとめたものです
カポタストというのは言葉の通り「指板の頭(先端)」を意味する役割を担っており、これを特定の指板上に挟み込むように使用する事で、通常(Capo 0)の時と同じ弾き方でキーを移調させた状態での演奏を可能とします
上記画像では今作のCapo 2の状態の意味を色分けして示しています
カポタストをギターの2フレット目に使用している事を紅で示しているのですが、開放弦が2フレット目からという設定にしたために、
カポタストを使っていない通常の状態で弾くCMaj(左)が、Capo 2にした事で弾いた時の音がDMaj(右)に変わります
ただし、TAB譜上では後者(右)の場合、「Capo 2」の「CMaj」と書かないといけないのがややこしいんですけどね笑
カポタストのメリットは何かというと、通常(Capo 0)の弾き方では再現が難しいコードが共存したり、指板を全て押さえて弾くようなバレーコードが連続するようなキーの曲を開放弦を交えてもう少し簡単に弾けるように工夫するといった事が出来る事です
当然ですが、Capoの位置が上がるほど弾ける音域も狭くなりますし、ボディ側に向かってネックも太くなっていくのでカポタストによって安定して指板を抑えらえる領域にも限度があるという事は事前に理解しておく必要があります
また、Capoの位置を変えた事で再現が難しくなるコードのフレットポジションが出てくるといった代償もあったり、フレットポジションが変わる事で響き方が全然違うものになるため、曲の雰囲気に合わせて最適な位置設定を音を聴きながら見つける事も大切です
とはいえ、こうしたカポタストを使った指板の位置変更は打ち込みにおいても知っておいて損はないので、この機会にカポタストの有用性やそれを想定した打ち込みでの曲作りというものも意識して出来るようになっていただけたら幸いです
そんな感じで今作のリズムギターのみCapo 2設定で打ち込みをしていますので、一応補足的に伝えておきます
話を戻しまして、もしかしたらまだこれについて語った事がないかもしれないので今回話そうと思います
Key=C#mのC#メロディック・マイナースケールから借りてきたF#7/A#(Ⅳ7/Ⅵ)を2次ドミナント「Ⅱ7/♭Ⅴ」として組み込んだ
A(Ⅳ)→F#7/A#(Ⅱ7/♭Ⅴ)→B(Ⅴ)
Bメロなどで度々登場するこのコード進行
F#7/A#(Ⅱ7/♭Ⅴ)を「ドッペルドミナント」として用いた分子「Ⅱ-Ⅴ-Ⅰ」の分母「半音上昇」というベースラインの流れを汲み取った作りとなっています(Memorial birthdayのブログにドッペルドミナントについて書いてますので詳しくはそちらをご参考下さい)
これまでのUTAの傾向ですと、同じくC#メロディック・マイナースケールのA#m7(♭5)(Ⅵm7(♭5))を用いるという事をしたと思いますが、今回はその流れを嫌い、少々捻ったⅡ-Ⅴ-Ⅰを用いました
これは曲の雰囲気や個人的な好みの問題なのでこれが絶対解ではありませんが、コード進行の選択肢を多く持っておけばいざという時にその楽曲にとって適切と思われるコード進行を自然と組めるようになりますので、こうしたやり方もあるという事をご参考いただければ幸いです
という事で、これにてDAYBREAKの解説を終了します
曲作りとは別の事を新鮮早々から色々とやっていたために全然曲を作っていませんでしたが、そのおかげで今まで行き詰っていた事に対する視界が開けたので、今後の曲作りにそれらの成果を反映させていけたらと思います
それではまた、次のブログでお会いしましょう
(^ ^)ノシBye Bye
「不器用な想いを音で描く」を信条に、SoundCloudにオリジナル楽曲と東方自作アレンジを公開中です
興味があれば聴きに来て下さい♪
オリジナル楽曲と東方自作アレンジの宣伝活動の場としてTikTokでの配信開始
歌詞やBGMに伝えきれていない想いや楽曲の制作経緯などをショート動画にして公開中♪
※ジャケット画像:太郎様
※Endless Storyの音源動画用のワンシーンを活用し、ジャケット画像用に編集したもの