こんにちは
今回は過去にも書いた事のある495年シリーズの制作経緯について改めて語りたいと思います
興味があればこのまま最後までお読み下さい
そもそも495年の涙が生まれたのは、当時X(Twitter)に寄せられたDMのリクエストがきっかけです
今もそうですが、リクエストは受け付けていないので当時もお断りしたのですが、兼ねてからU.N.オーエンのアレンジはやってみたいと思ってはいたので、自発的に作った体で
495年の涙【Key=Dm】
を制作しました
当時は他に作っていた曲もありましたし、大分聴き馴染んでいた原曲であった事から、少ない楽器数でチャチャっと作るかぁくらいの気持ちで正味3時間ほどで作り上げたものです(ひどいねw)
オルゴールから始まり、ピアノソロからのストリングスとの融合
特にラスサビでストリングスのメロディをハモらせた事で少ない楽器数で壮大な世界観が描けたと当時は驚きと感動を隠せませんでした
また、この音源の世界観に合うイラストに出会えたのも本当に奇跡で、イラストと組み合わさった素晴らしい音源動画が完成しました(もちろん、絵師様に許可をもらって投稿してます)
その一方で、pixiv内を冒険して偶然出会ったもう一枚のフランのイラストが目に留まり、これもお借りしたいなと思いを巡らせる中、
"これ、ラスサビだけ転調させて雰囲気を変えたらイラストの世界観と上手く合わさるのでは?"
という事を思いついて、Another Storyとして制作したのが、
495年後に見た景色【Key=Dm→Bm】
です
Key=DmからBmに切り替わった時の壮大さとイラストの世界観、そしてそれを意味する曲名との繋がり
転調させた事で495年の涙との違いを良い意味で表現出来たかなと思います
んで、ここからが本題なのですが、本来はこの2曲だけで終わる予定でした
なので、これ以上U.N.オーエンのアレンジを作る予定はなかったのですが、
"これ、フランのフォーオブアカインドみたいにあと2つ別世界のVer.を作ったら面白いかも?"
という安直な考えで、
495年が生んだ悪夢【Key=Dm→D#m】
495年呼びかける声(きみ)【Key=Dm→G#m】
この2つのVer.も作りました
前者はイラストの世界観の通り、絶望するフランをKey=D#mの重苦しい世界観で表現し、後者は物語の続きを匂わせるようなKey=G#mのどことなく不完全っぽい世界観で表現しています
これで終わるかと思いきや、
"これ、全部のキー作ったら音楽の教材にもなるのでは?"
という事を思いつき、このまま中途半端なまま終わるのが気持ち悪く感じたため、残り8つのキーのフランの世界を描くという気の遠くなる旅を開始しましたw
最終的な形は以下の通りです
495年変わらぬ愛(モノ)【Key=Dm→Em】
Key=Emの優しさを感じる音の組み合わせで姉妹愛を描いた世界観を表現
さすがに全てをフラン主体っていうのが無理があったのでレミリアに登場してもらいましたwww
495年紡いだ想い出【Key=Dm→Am】
東方紅魔郷20周年のお祝いを兼ね、#や♭のない安定した音の組み合わせで力強さのあるKey=Amで表現
495年間願った未来(あした)【Key=Dm→F#m】
ちょっぴり寂しげなフランを描くのにピッタリな音の組み合わせとして、Key=F#mをチョイス
495年守り続けた約束【Key=Dm→Gm】
レミリアのフランへの思いを切なくも力強いメッセージ性のあるKey=Gmの世界観で表現
495年夢見た紅き野望【Key=Dm→Cm】
原作の世界観をダークな一面漂う力強いKey=Cmの音の組み合わせで再現
映画っぽい感じになってればいいなとw
495年追いかけた希望(みらい)【Key=Dm=C#m】
495年呼びかける声(きみ)の続きという形でKey=C#mの優しい音の組み合わせでハッピーエンドっぽく表現
495年前の紅眼の悪魔【Key=Dm→Fm】
フランの壮絶な過去というイメージで、そのダークな世界観をより強めるために、Key=Fmの暗い雰囲気漂う音の組み合わせで表現
後付けですが、この後に495年が生んだ悪夢に繋がるというストーリー展開を想像して聴いてもらうのも面白いのかもしれません
495年歩んだ月の下で【Key=Dm→B♭m】
レミリアでもフランでもない、イラスト内の「月」視点で描いた世界観をKey=B♭mの全てを包み込むような温かな音の組み合わせで表現
こんな感じで、曲名との一致に苦労しながら何とか残り8つのキーのフランの世界を作りました(フラン以外に登場したものも多々ありますが、フランを主人公にするネタはこれ以上作れなかったのでお許しを…)
これの何が難しいかと言うと、
・曲名は必ず「495年〇〇」
・なるべく同じ言葉は用いない(特に前・間・後)
フランの年齢でもある495年にちなんで作られた同アレンジ曲の流れを汲み取り、こういった縛りで曲名を考えていたからです
時には描いた通りの曲名に合った絵師様のイラストをお借り出来ず(音信不通が大半)、その度に曲名を考え直すなどしましたが、何とか目標としていた2022年内に仕上げる事が出来ました
こうして495年シリーズが生まれたのですが、どの楽曲においても「なぜ同じような楽曲構成になっているのか?」と疑問に抱いた方もいらっしゃると思います(現にDiscord仲間から飽きてしまったとツッコミをくらいました笑)
もちろん、こうしているのには訳があります
それは、
"495年の涙との違いを明確にするには転調させる方が分かりやすい"
こう判断したからです
495年の涙以外の11作品は、転調後のラスサビのメロディが織り成す世界観が本来の姿なのですが、それを移調、つまり曲全体のキーを変えるという風にしてしまうと、それぞれの世界観毎にお借りしたイラスト達の意味はもちろん、元のアレンジ曲である495年の涙との違いが分かりにくくなってしまいます(ただキーが変わるだけでは意味がない)
その違いを楽曲内でハッキリさせるために、あえてラスサビ前までは495年の涙のままにしています
こうした理由があるため、懲りずに一曲ずつ楽しんでもらえると嬉しいです
また、どの世界のフラン達の世界が好きだったのかも教えてもらえたりするとなお嬉しいですね
…っと、このままの状態では終わりません
495年シリーズはあくまで仮の姿
これらの物語を連結し、集大成として制作した
495年のParallel World
これが本来作りたかった作品です
495年の涙から始まり、ラスサビに入ってからは495年が生んだ悪夢(Key=D#m)より徐々に半音ずつキーが上昇し、最終的に495年の涙(Key=Dm)に帰結する495年シリーズの総集編です
495年シリーズが一環して495年の涙をベースに作られていたのは、このための布石だったという一面もあります
こうして連結してみると、打ち込んだ譜面は同じなのにそれぞれのキー毎で聴こえ方が違うというのは、音が成す世界というのは単純でありながら奥深いなと痛感します
こういう事を知っているので、オリジナル楽曲においては特にキーを変えてほしくないと願ってしまうのです(キーが変わると全然違うものに変わってしまうので)
ところで、同作の最後のスタッフロール画面のところでは、特別Ver.として、1オクターブ下げたKey=DmのラスサビロックアレンジVer.も追加で組み込んでいます
ニコニ・コモンズの方でRock Ver.と題して別途ダウンロード可能にしていますので、良いなと思ったらお手にとってみて下さい
こうして、495年シリーズ、495年のParallel Worldに支えられて当YouTubeチャンネルが支えられてきた名ですが、もう一つおまけとして、
495年のCircle of 5th
これも作りました
これは、音楽理論でよく見かける「五度圏」の順番に495年紡いだ想い出から並び替え、かつ全ての495年シリーズを移調して連結させ、作業用BGMとして用意したものです
495年の涙の12のキーのパターンを用意しているため、これ一つで全てのキーの音の世界観を実際に音を聴きながら学ぶ事が出来るというものになっています
いくら音楽理論を勉強しても、実際に音に出して聴いてみないと分からないのが音楽の難しいところですので、465年のCircle of 5thにはそういった役割を持たせています
最終的な目的として、495年シリーズを使って音楽の教材みたいなのを作ろうと思い、こうして作ったのですが、大元の理由は、
"自身の扱い慣れていないキーの音の世界観を実際に聴いて確かめたい"
元々は自分のためです
ある程度曲を作っていくと、使い慣れたキーに頼りがちになってしまいます
僕は特にKey=C・Am、F・Dmを事ある毎に使いがちです笑
そうやって使い慣れていないキーの曲にも挑戦出来るように自分のために作った意味合いを込めています
その中で、自分と同じように制作活動で行き詰っているクリエイター様方の一助になればと思い、
・U.N.オーエンは彼女なのか?がどの原曲よりも認知されているため、誰もが聴き馴染みがあるから
・フラン関連のイラストがpixivに多く投稿されているので、曲名のネタが作りやすい
という動機付けで視聴者向けにこの495年シリーズを作りました
いくら素晴らしい教材が出来た!と言っても、僕のような弱小チャンネルでは実績が少ないため、インフルエンス力は他の方々よりも不利な状況にあります
そこで、U.N.オーエンやフランの認知度の高さという力を借り、少しでも多くの方にこの思いを届けようと足掻きました笑
今後、この495年シリーズが皆様と共にどう未来を歩んでいくのか
その行く末を楽しみにしながら来年も新作制作を楽しくやっていこうと思います
あっ、そうそう
ブログを閉じる前に音源の使用(特に495年シリーズ)についてお伝えしておきます
これまでの内容をお読みいただいてお察しの通り、495年の涙以外は、ラスサビを除き、全て495年の涙のフレーズをそのまま引用しています
つまり、ラスサビ前の部分を動画などで使用する場合、それは全て495年の涙そのものと同義という事になります
転載元をきちんと記載していただければ特別何か咎める事などはしませんが、「音源の中身を知りもしないで使っているの?」と悲しい気持ちになりますので、ニコニ・コモンズにてダウンロードする495年シリーズの音源と動画に使用する範囲に誤りがないよう十分ご注意下さい
という事で、495年シリーズの制作経緯について語りました
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!
また次のブログでお会いしましょう
(^ ^)ノシBye Bye
再生リスト(495年のCircle of 5th)はこちら↓↓
YouTube
mixi
ニコニ・コモンズ(東方自作アレンジをDL可能)