この和菓子と初めて出会ったのは数年前。ずっしりと重い小箱は、丁寧に包装紙に包まれた昔ながらの外観。
武蔵野の面影を今に残す、当地の古の呼称から名付けられた「爾比久良(にいくら)」という和菓子。昭和天皇御訪米の折、御調整献上した由緒正しいお菓子なのだそう。
改まった席での進物、接待の手土産、そして密やかに東京土産としても知られるようになってきたこのお菓子は、1個480円。
黄味羽二重時雨餡と黒糖風味の羽二重時雨餡の二種類があります。
曜日限定で百貨店での扱いもありますが、実店舗は東京練馬区の1店舗のみ。実店舗は、駅から遠く便利とは言い難い場所。さらに、黒糖味は数量限定で百貨店での扱いも少ないという入手しにくさに、贈ってくれた人の心遣いを深く感じたものでした。
約6センチ四方で、厚み3センチほどの爾比久良は、ずっしり約135グラム。一度にひとつ食べきるようなサイズではなく、切り分けて食べることを勧める記載があります。
食べてみると、その理由が分かる食べごたえ。初めていただいた時には、贅沢にもまるごと1個食べきりましたが、今は4つ切りにしてラップで包んで冷凍保存。
食べたいときに、冷凍庫から取り出して、少しずついただいています。ずっしりした重量感とはうらはらに、口に含むとほろほろと溶けていく舌触り、大粒栗の歯ごたえが印象的。
ちょっぴり良いお茶と、ほんの少しの良い和菓子。とびっきりおいしいお茶を淹れてくれたり、素敵なお菓子を贈ってくれる人と出会うたびに、お茶時間がより楽しくなります。
▼和菓子大吾 爾比久良
http://www.wagashi-daigo.co.jp/html/niikura.html
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