物に罪はない
かといって自分にも罪はない
あまり自分を責めるのはやめよう
気に入らなくて使いたくなくていらないのがわかっていて宙ぶらりんで置いておくことは難しい
ほんの些細な瑕疵とも呼べないような例えば素材の小さな黒点、縫い目のずれ、わずかな擦り傷全部許せなくて
忘れる頃まで置いておけたら許せることもあるけれど
大抵は気づいた瞬間からそのことに囚われてそれをどうにかなくすか取り替えるかそればかり
うまく行った暁にはほっとしてしまい込んで使うのが遅れるせっかく完品を手に入れたのだからと
起きたらこの記憶と執着が消えていればいいのに