先日、歩け歩けの旅にてたどり着きました神奈川駅。

 

それは京急本線単体の、ほかに乗り入れ路線の無い駅でした。

 

今回はそれも含めて「神奈川駅」と名のつく駅について、ちょっと調べたことを読んでやってくださいませ。

 

ふたつの駅の関係性から、ちょっと横浜駅の歴史もかぶります。

 

 

記事で前回使ったのと同じ画像ですみませんが、これが京急本線神奈川駅。

 

コメントでご指摘もいただきましたが、県の名前を冠していながら売店のような小さな駅です。

 

ホームが掘割の線路のところにあるので、改札を入ってすぐに階段を降りる形になっていますから、駅舎のスペースもそうありません。

 

でも周りは住宅街だし、すぐちかくに「サカタのタネ」のガーデンセンターがあるのです。

園芸好きにはたまらない、大型園芸関係店舗ですよ。

 

お寺などもありますし、駅の利用客は京急線全体で1番少ないらしいのですが、1日平均乗降人員が4000千人単位で毎日使われてますようです。

 

 

京急本線の歴史を見ますと、本線自体は明治34年に川崎ー大森停車場間が開業したのが最初です。

大森停車場は現・JR大森駅で、東京都大田区にあります。

かつて京急の前身・京浜電気鉄道が乗り入れていたのですが、今は京急は入っていません。

この駅については、やがて歩いてたどり着いたら調べます。

 

その後、明治38年に川崎ー神奈川間が開業しまして、しばし神奈川駅は京浜電気鉄道にとっての南の終点でした。

 

ちなみに、この時の神奈川駅は現在地よりちょっとずれた位置にあったそうで、今では区別のためか旧・神奈川駅と呼ばれるそうな。

 

 

また、京浜電気鉄道では神奈川駅と同時に反町駅という駅も開業したのですが、こちらは昭和5年に廃止となっています。

 

地域名が「反町」というところなので、この名前らしい。

今ある東急東横線の反町駅とは別物だそうな。

 

 

 

そして実はこの時、もう一つ「神奈川駅」がすでにあったのです。

 

 

「神奈川駅」という名前の駅が鉄道史で初めて登場するのは明治5年のことです。

 

ちなみに、「神奈川駅」という名称自体は、県というよりは東海道の宿場町・神奈川宿に由来してるそうです。

 

当初はこの初代の神奈川駅の周辺を開発して、港もこちら近くに作るはずだったとか。

 

明治5年というのは日本で初めて鉄道が開通した年です。

最初は5月7日に品川ー横浜(現・桜木町)間の仮開業だったのですが、この時は途中駅はなかったそうな。

 

でもすぐに同じ明治5年の6月5日に2つの途中駅が開業しまして、一つが川崎、もう一つが神奈川駅でした。

この2つの駅が、日本で3番目にできた駅となります。

 

日本で2番目にできた、初代新橋駅と似たイメージの、レンガ造りの立派な駅舎だったそうですよ。

 

同じ名称が多く出てややこしいので、この最初に開業した方を所属していた日本国有鉄道の国鉄神奈川駅と書きますが、開業時の京浜電気鉄道の神奈川駅は、この国鉄神奈川駅に接するターミナル駅でした。

 

初代横浜駅から先の路線も開発され、東海道線ができるのですが、初代横浜駅ではスイッチバック(まっすぐ電車が走れず、いったん後ろに下がってからまた前に進むという進路変更や急こう配の運行に使う方法)を必要とされていました、

 

それを解消するために明治31年に初代横浜駅を経由しない短絡直通線が開通し、直行優等列車は神奈川駅停車となったので、当時はかなりにぎわったと思われます。

 

しか~し、すぐに明治34年に短絡線上の現・横浜駅に近いところに平沼駅ができまして、優等列車停車の任務はこちらに変わってしまいます。

 

 

明治だった当時、国鉄神奈川駅と初代横浜駅の間は海上に堤防を作って通していたそうなのです。

横浜市は関東大震災で出たガレキを使って海を埋立て、現在の海沿いの地形を作った経緯があります。

 

その前の時代なら、街と海は近かっただろうなあ。

 

ただ大正3年に2代目横浜駅が移転してきて、周りの様子が変わります。

 

2代目横浜駅は3代目である現・横浜駅のすぐ近くに作られました。

この時、初代横浜駅は桜木町駅に改称、程近かった平沼駅は廃止になります。

 

 

もともと土地的に狭かった神奈川駅よりも現・横浜駅の周辺の方が開発もしやすかったようで、現・横浜駅側の方が開発が進んじゃって、神奈川駅は地味な存在になってしまったようです。

 

 

京急の旧・神奈川駅は大正12年に京浜神奈川駅に改称したのですが、こちらも今では「旧」と付きます。

 

 

また、それから遅れて大正15年には東急東横線(当時は東京横浜電鉄)開業にあたって、横浜駅へ向かう際の仮終着駅として3番目の「神奈川駅」が開業します。

 

それで落ち着いたかと思ったら、今度は昭和3年10月に横浜駅が現在位置に移転、3代目となります。

 

東京横浜電鉄も、同じ明治3年の5月に横浜駅が開業。

 

そして国鉄神奈川駅は、3代目横浜駅と1キロも離れていなくて近すぎるという事情もあって、廃止となってしまいました。

開業56年目で、日本で2番目に古い駅となっていたそうです。

 

京急の方は昭和5年に3代目横浜駅の中に京浜電気鉄道のホームが開通され、やっぱりこちらの神奈川駅もいったん廃止されてしまいます。

 

ただ、現在地に青木橋駅という駅ができまして、それが数日後に京浜神奈川駅に改称されました。

 

3月29日に青木橋駅開業。

4月5日に京浜神奈川駅廃止。

4月6日に青木橋駅を京浜神奈川駅に改称;

 

ということになってまして、この短い数日の変換は何なんだ?と思いましたが、とりあえず現・神奈川駅は移転ではなく廃止後の新たな駅の開業ということになっているようです。

 

昭和31年に名称が「京浜」を取られ、「神奈川駅」に改称され、現在に至ります。

 

その時には稼働している「神奈川駅」は一つしかなかったので、「京浜」を付ける必要がなくなったのか何なのか。

 

3つ目の「神奈川駅」だった東横線は、国鉄神奈川駅が廃業した際に移転して営業していたのですが、空襲で全焼して休止状態になり、そのまま「再開するにも現・横浜駅に近すぎる」という理由から昭和25年に廃止になってしまったそうです。

 

今はその東横線も地下化され、跡地は東横フラワー緑道として整備されているそうな。

 

 

そんなこんなでただ一つ残った京急本線の神奈川駅。

廃止されてしまった2つの駅たちの歴史も背負って、頑張っていってほしいものです。

 

なお、神奈川駅の現駅舎は「関東の駅百選」に選ばれているそうですよ。

可愛いと思ったら、やはり認めている人はほかにも多かったのですな。

 

 

♪ 明日があるさ  坂本九


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