1月15日は日本では古来、元服の日でありましたようですね。

小姓の皆様が前髪を落として大人のお侍さんになる日。

腐女子的には美少年が美青年に変わる日ともいう。

今と違って10代のうちにやって来る日ではありましたが、大人扱いされるのは嬉しかったのかな?
昔は今以上に半人前がどうのと言われていそうだけれど。


さて、現代の成人式はご存じのとおり20歳。
とはいえ、法律は昔と違って、二十歳の誕生日から適用されますが。

昔々はみんな揃って1月1日から年を数えたらしいですからね。

私の成人式と言えば、ハッピーマンデーが始まるさらに前の前でしたから、本来の日である1月15日でした。
雪深い地方などではお正月の帰省に合わせて早めに式典をやってしまうところも多いようですが、関東圏である千葉県トミサトタウンはそんな適用はございません。


ありがたいことにうちの親は私の成人式を気にかけてくれていたのですが、普通は母親が張り切るだろう場面で、なんでかうちでは父親が妙に張り切っておりました。

あれはチャロさん19歳の春の日のこと。

すでに実家を出て隣のヤチマタシティに住んでいた私、唐突に「〇日に帰ってこい」とお達しを受けました。
ふだん私にろくに関知しないチャロパパの命令とのこと。

なんだべさ~~?と思いつつも原チャリを飛ばして帰ってみたら、いきなり両親が玄関で待ち構えておりました。
そして「行くぞ」と一言言ったまま、車に乗せられ1時間。

「ちょっと、とーちゃんかーちゃん、なんなのさ~~」と聞くも、「行けばわかる」とパパン。「まあいいからいいから」とママン。

訳もわからずドナドナ気分でついたところは千葉県の県都・チバシティ。

ほえほえほえ~~?と、不思議がっているうちに、ついたところは呉服店。

どうも、うちに来ていたらしいダイレクトメールからよさそうなところをすでに選んで、しかも電話で確認までとっていたらしいです。

ついたとたんに「お電話で対応させていただきました〇です」とかいう店員さんが担当になって案内されました。

まあここまでくれば察しはつきます。
しかし、とーちゃん、うちはびんぼーじゃなかったのか?
呑気な私はスーツかレンタル着物でいいやと思っておったのに、ついたところはどう見てもレンタル屋ではなく、呉服店。

両親ともいいからいいからというばかりで、店員さんに言われるがまま奥の部屋に連れて行かれます。

ワクワクよりも、このままどうなってしまうのかと、半分恐怖の私。
にやにやする両親との対比は、はたから見れば面白かっただろうな。

そして畳の広い部屋に通されたところ、すでに2~3組の親子連れがいて、若い娘さんが反物を肩にかけられたりしていました。
ああ、やっぱりそういうことね。

そして私の前にも、2着の仮縫いした着物が置かれました。

どちらもピンクの、可愛い振袖です。

ピンクは私の1番好きな色で、母は当然承知。
母が私の服などで赤を買おうとすると「ピンクがいい~!」と主張しまくってましたからねえ私。
ちなみに母は赤が好き。

ただちょうどそのころの私、ピンク系のものばかりになった自分のものを見て、そろそろ別の色も挑戦しなきゃなんて思って実行し始めていたところでした。
おまけに周りにいる娘さんたちに出されていた反物は紫や黒、青などで、しかも柄も大人っぽいものだらけ。

ピンク地に可愛い小花が咲き乱れているような、差し出された振袖がコドモっぽく思えてしまいました。

好みドンピシャすぎて、かえって反発してしまったのです。
そして、やめときゃいいのについ意地を張ってしまいました。

ピンクはもう飽きたの、もっと大人っぽいの無いの?

話が違うよ~という顔の担当さん、何言いだすんだこの子は!という顔の両親、説得モードに入られました。

お前の肌の色や雰囲気はきつい色は似合わないよ、あとで後悔したらもったいないよ、等々。


しかし言われれば言われるほど依怙地になった、遅れた反抗期の私。

そしてだされた妥協案が、若草色の小花模様でした。

抹茶より明るく、薄緑よりは落ち着いた、若々しくもしっとりした雰囲気でした。
その色地だと、同じ小花模様でもピンク地より落ち着いて見えました。

自分としても、濃い色は本当な似合わないよなとわかってはいたので、ここで決めることといたしました。

そして振袖風に体にかけられた反物姿のまま振り向くと、満足げな顔の両親、とくに父のこんなにやさしそうな顔は初めて見ました。



私と父はいろいろありまして、ずっとすれ違いを起こしていました。
父は長く単身赴任をしていた亭主関白で、子供と遊んでくれるような人ではなく。
私も父がよくわからず、戸惑いから反発に変わっていました。

そんな父が、ちゃんと私の成人式を考えていてくれた。

それは素直に嬉しく、好意を受け取ることにしました。

この時から、父娘の関係は軌道修正された気がします。

もっとも、あとで半額フェアーとかでその呉服店を選んだとか、余計な情報も母よりもたらされましたがvvv



♪   パパ    プリンセスプリンセス