昨夏某日(前日夕方) 金曜日
夏休みが始まり
「がんばるぞー!」と、馬達の気合が入った一日が終わり
馬達が、山のお家へ帰宅
牧場を吹き抜ける風
遠くからいつも耳にしない音
いつもと何かが違う
嫌な予感がした
この時に気が付けば…
昨夏某日 土曜日
朝、スタックより
「朝から馬達が何かに怯えています
爆発音の様な音が早朝から鳴り出して…
それが、原因だと…
今日の朝一番の予約のお客様には
安全面を考慮し中断させて頂きました」
との連絡があり、昨日の『嫌な予感』を感じた時の事を思い出し
私は急いで牧場に行きました。
私が牧場に到着すると
直ぐに いつもと違うピリピリした空気を感じました。
直ぐにスタッフから
・早朝より、何処からか大きな爆裂音が聞こえる。
・馬達は、今も怯えている。
・馬達は、トレッキング中もソワソワしている。 他
状況の報告を受けました。
昨年春、トレッキングコースや場内付近まで
熊の足跡があり『熊対策本部』に連絡し
シャロレー牧場を巡回して頂いた事も有った為
私は、ハンターの方が山に入っているのかも? っと思い
『熊対策本部』に連絡をした
この日は土曜日の為、当番の方が電話対応してくれた。
私-爆裂音はハンターさんが山に入っているのですか?
役場の当番の方-ハンターさんは委託で、普段はお仕事をしていて
空いている時間に山を巡回して頂いているので・・・
どうしましたか?
私-爆裂音がしていまして、こちらはシャロレー牧場と申しまして
お客様を馬に乗せ、ホーストレッキングをしている観光牧場です。
爆裂音により、馬達が怖がり
トレッキングが出来ない状況になっていまして…
当番の方-今日は役場が休みなので
私は当番の者なので詳しい事は解りませんが
その爆裂音は、ランダムに成っていますか?
私-ランダムにはなっていますが
連続して「バババン」という感じではなく
定期的に鳴り続けています。
当番の方-それはハンターさんではないと思いますよ
たぶん『害獣除け』タイマー式機会だと思います
私-そうですか…
とにかく、爆裂音に馬達が怯え
トレッキングが出来ない状況なんですよ
緊急です! 担当の方に連絡をとって何とかして下さい
担当の方-わかりました。連絡取ってみます。
後ほど電話来ると思います
私-宜しくお願い致します。
私は電話を切り、電話連絡を待っている間に何か出来ないか?
とにかく爆裂音の正体を確認しないと っと
爆裂音が不定期に鳴り続ける音を頼りに歩いて行く途中
馬達の待機放牧場がある。
私が馬達の待機放牧場を見ると、馬達は怯えながらも
私に救いを求めるような瞳で不安そうに私に近づいてきた
私はそっと馬達を撫で
「直ぐに何とかするからね
こんな時は、私が頑張る番だよね
大丈夫! 守るから! 大丈夫!」
知らぬ間に私は走っていた。
爆裂音が不定期に鳴り続ける音を頼りに
早く馬達を恐怖から守るために
爆音機の設置場所を発見した
設置場所は、馬達が朝晩通る一番狭い道で
農家さんと隣接する場所でもあり
馬達の道から10mも離れていない場所だった。
今朝の馬達の足跡が視界に入った
地面が深く掘れ、何かに驚き急発進した足跡
爆音機の設置場所の近くの
馬達が朝晩通る一番狭い道は、片側が崖に成っている場所
馬達は怪我をしていないだろうか?
直ぐに確認に行きたい!
そう思って顔を上げると
柵越しに車が止まっているのを確認した。
私は大きな声で話しかけてみた。
「すいません シャロレー牧場の者です」
何度も何度も
でも、返事はありませんでした。
「やっぱり近くに行かないと聞こえないのかなぁ」
私が独り言を言いながら、その場を立ち去ろうと歩き出すと
数秒後に、爆竹音が!
爆音機とは明らかに異なる音
先程、読んで頂いた通り
シャロレー牧場も
春、熊の出没があった為
朝→トレッキング始めるから出ないでね
夕→今日も有難う。トレッキング終わったよ。
そんな気持ちで、爆竹・ロケット花火を上げていたので
音を間違えるわけもなく
爆竹は、人間が直接着火しないと鳴る事は無い
正直『怖い』と思いました。
馬達を守りたい!
でも、勇気を振り絞って直接相談を っと思っても
相手方はどんな人かわからない
いろいろ悩んでいるうちに
『熊対策本部』の方より連絡が入りました。
熊対策本部-ハンターさんは委託で、普段はお仕事をしていて
空いている時間に山を巡回して頂いているのですが
今日は入っていないと思いますよ
私-そうですか
当番の方より『爆音機』ではないかとアドバイスを受けたので
先程、爆裂音設置場所を確認してきました。
直接、御話しようとしましたが
去り際に爆竹を鳴らされてしまって…
このままでは、馬が怖がり営業が出来ません。
何とかして下さい!
熊対策本部-爆裂機は、役場で貸している訳でもないので
止める様には言えません
私-夜に鳴らすのであればかまいませんので・・・
熊対策本部-夜は騒音問題等で止めているのだと思いますよ
私-でも、昼間は馬が怖がってしまって
安全を考慮すると営業できません。
っという事は『騒音妨害?』『営業妨害?』に成らないですか?
熊対策本部-街中ならまだしも
こんな田舎で『騒音妨害』に成りませんよ
とにかく、シカが多発しているので・・・
協力のお願をしたくて御連絡しました
私‐(夜は『騒音問題』という理由で爆音機止めて
昼間は田舎なので『騒音問題』にはならないとの発言に
疑問を感じながら
早急に馬達を守る為の対処をして頂ける事を願いつつ)
協力は無理です。
直ぐに止める様に言って下さい
熊対策本部-害獣の被害が多発しているので
シャロレーさん我慢して下さいよ
私-夜でしたら協力出来ますが
昼間の協力は無理です!
噛み合わない会話が続き
結局は止めてもらえないまま…
この状況を、知人に相談すると
警察に相談した方が良い との助言を頂きました。
『警察』
大事に成ってしまう様な気がして
とても気が重かった。
でも、このままでは馬達を守って上げられない!
相談するだけ・いろいろな状況対処してきているだろうから
何か良いアドバイスを頂けるのでは っと
警察へ相談に行く事にしました。
忙しい警察官の方には申し訳なかったのですが
全ての経緯を聞いて頂きました。
長時間にわたり、とても親身になって色々アドバイスを頂きました。
アドバイスの内容は
・今直ぐにでも現場を見に行きたい。
・でも、警察というだけで敬遠される事は日常茶飯事の為
その様な(去り際の爆竹)事をする方だと余計に憤慨し
突然なぜ警察が来るんだ! と逆恨みされる事も考えられる。
・シャロレー牧場の敷地は広い為
全敷地には死角が必ず存在し
馬に何かされるかもしれない
・でも、なんとかして上げたい…
それから
・我慢できないとしても決して一人ではいかない事
・どうしてもっと行く時は、警察を呼ぶ準備をして
何か小さな恐怖でもあったら直ぐに連絡する事
「シャロレーさんが我慢して下さい」という無責任な言葉
土曜日という事で、確認にも来てもらえない。
そんな対応をされていた私にとって、とても嬉しい言葉でした。
私は、馬を守る事が優先だと判断し
警察官さんには、それとなく近辺を巡回して欲しいとお願いしました。
警察官さんは、私の御願いを快く引き受けて下さいました。
やっぱり、警察官さんは正義の味方 です。
ありがとう御座いました。
静かな環境で育った馬達
『自分で考える』のが、シャロレーの馬達
・森林伐採の重機音
・トラックの発する音
・高速道路工事音
・高速道路を通過する車の音(バックファイヤー音含む)
全て大丈夫です。
初めて聞く大きな音は、人間も同じ恐怖を感じると思います。
ましてや
先日話した様にシャロレー牧場の馬達は
毎朝、家となっている放牧地の
山や草原や森林からお友達(人間)の待っている集合場所まで
馬達のみで、降りて来てくれます。
馬の知能は、人間にすると幼稚園児程だと言われています。
今回の出来事は
幼稚園児が集団で通園中
突然、地雷が鳴り出した様な感覚だったと思います。
とても怖かったと…
怖い
そんな言葉では表す事の出来ない程の出来事だったと思います。
この日、爆裂音は暗く成るまで続き
(夏だったので7時過ぎまで続きました)
結果、馬達は
・名前を呼んでも来てくれない
・車等少しの音・変化にも反応しパニックに成ってしまう。
・山(家)には帰れない
・ストレスでイライラしていました。
何もして上げる事が出来なかった私
守って上げる事が出来なかった私
「大丈夫」の約束を守れなかった私
親 失格です。