いつも口ずさんでいたっけ。
親の深い心を思います。


万葉集「山上憶良」

【長歌】 
瓜食めば子ども思ほゆ栗食めばまして思はゆ 

いづくより来たりしものそ目交にもとなかかりて安眠しなさぬ 

【反歌】 
銀も金も玉も何せむに優れる宝子にしかめやも


現代語訳

瓜を食べれば(残してきた)子どものことが自然に思われる。粟を食べれば、いっそうしのばれる。 

いったい子どもたちはどこから来たものなのだろうか(どのような縁で、私の子どもとしてやってきたのだろうか)。目の前にやたらと(子どもたちの姿が)ちらついて、安眠させてくれないことよ。