さわかみ投信で有名な澤上篤人さんの本を読んだ。
ポイントがいくつかあって、
①世界では40年にも渡り金融緩和を続けていること
②マネーの過剰供給の弊害
③コストプッシュインフレの見通し
④金利上昇の影響
⑤今後相場に起こるシナリオ
について書かれていた。
澤上さんによると、今世界で起きているコストプッシュインフレは厄介なもので、なかなか簡単には抑えられない。そして、金利を上昇させることで物価安定(インフレ抑制)をはかるが、金利上昇は即ち債券安、株安。
まだまだ金融緩和によるマネーが市場には余っていて、株も少し下がれば買いが入るが、または株安になると米国債等の債券に資金が入るが、これは一時的なもので、金融緩和バブル崩壊はいずれ、早かれ遅かれ起こるものだということだった。
金利上昇で、アメリカのいくつかの銀行が破綻しているが、これも警戒すべき事象のよう。
大崩れし始める前に金融商品は売るべきで、残して良いものは長期投資で株式保有している投資勘定だけだそうだ。
今は日本でも資産運用や投資が流行っていて?
やらなきゃいけないものみたいな雰囲気もあるけど、投資はいつの時期でも、ずっと簡単に儲かるようなものではない。
特に、インデックス投資というのは指数連動型で、上昇していく局面だと積立で良いかもしれないが、今からは40年あまり続いた金融緩和のマネーが引き締められていく展開。よって、アクティブ投信のような成長期待で選抜しているファンド、投信を持つべきだということだ。
(ここらへんは、さわかみ投信の理念が出ていて、一概には言えないかもだけど、ファンドの意義を考えるとその通りだろうし、共感できる)
澤上さんのように、金融市場において、警鐘を鳴らしている本は最近あまり見当たらないので、とても参考になった。(FIREとか不労所得とかそういう類の本ばかり)
大きな下落相場って経験したことがないので、どんな感じなのか想像がつかないけど、本当に緩和バブルが弾けた時は、売りが売りを呼ぶ展開で、コロナみたいなV字回復のようにはいかないようだ。
自分でも、それが近い将来起こり得るかもしれないという心構えだけは持っておこうと思う。